にゃんにゃんOL物語 Vol.13

「丸の内勤務・OLのA子さん」の代わりは、たくさんいる。私がにゃんにゃんOLを辞めた理由

定時帰りの、腰掛けOLたち。

”安定”という鎧を手に入れた彼女たちは保守的で、誰かが幸せにしてくれるのを待っている。

丸の内の大手損保会社に勤める愛華(26)も、その一人。典型的な腰掛けOLである彼女には、実はこんなあだ名がある。

“にゃんにゃんOL”、と。

そんな愛華に対して檄を飛ばしてきた元OLのアリサ(29)だったが、遂に愛華は念願の商社マンの彼・和樹と結婚へと駒を進めた。

今回は、アリサのOL時代を振り返る。


「吉田、この資料のコピー、20部用意しといて。」
「わかりました。」

部長から貰ったデータをコピー機に転送し、上がってきた印刷物を一部ずつホッチキスでまとめる。

何の労力もいらないこの作業に、私は心を無にして黙々と作業を進めようと決意する。

時計を見ると、16:30。あと1時間半もあるのか...

「アリサさん、何ため息ついてるんですかぁ?お手伝いすること、ありますか?」

そんなことを思いながら黙々と作業を続けていると、背後から声が聞こえた。

今年新卒で入ってきた愛華だった。

ピカピカの肌からは若さが溢れ出ている。ふわっとしたスカートによく合うパールのピアス。綺麗に手入れされた薄ピンク色をしたネイルを見ていると、“手伝って”とは言い難い。

「ありがとう、大丈夫だよ。」

愛華に笑顔で返答して作業に戻った途端、不意に虚しくなった自分がいた。


一体、私はいつまでこの仕事を続けているのだろうか...

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