忘れられない男 Vol.2

ガリ勉の眼鏡くんが“一軍男”にまさかの昇格!?3年ぶりに心ときめいた女の27歳バースデー

3年ぶりの恋


あの頃の一軍メンバーたちが霞んでみえるくらい、シゲは見違えるように素敵な男性へと様変わりしていた。

それまであまりに関心がなかったために春香は全く知らなかったが、シゲは高校卒業後現役で早稲田に入り、今は日系証券会社で働いているという。


つまり、いわゆるハイスペックな男へと変貌を遂げていたのだ。高校時代どれだけ目立っていたかという過去の栄光なんて、社会人になったら何の意味もないということを、春香はつくづく思い知らされた。まさに下剋上である。

そして同窓会で連絡先を交換した春香とシゲは、その後数回のデートを重ね、めでたく交際へと発展したのだった。

「高校の時は地味すぎて気がつかなかったけど、シゲってもともと顔も整っていたの!それでいて垢抜けたもんだから、ものすごいイケメンになってた」

声を弾ませて恵子に報告をすると、恵子は目を細めてしみじみと呟いた。

「春香、本当によかったねえ。やっぱり祐也くんの指輪を、思い切って捨てたからご利益があったのよ。勇気を出した春香への、天からのご褒美だわ」

本当は祐也の指輪を捨ててはおらず、単に片付けただけなのだが、そのことは黙っておいた。

それにしても、恵子の言う通りだ。

祐也との過去を断ち切り、前に進む強い決意をした途端、シゲとの出会いに恵まれるとは。こんなことならもっと早く指輪を外すんだった、と反省しながら春香は幸せを噛み締めた。



恵子と別れたあと、家に帰る電車の中で早速シゲにLINEを送る。

—お疲れ様!まだ仕事かな?私は、親友の恵子って子とご飯にいってきたよ!十番で中華食べたんだけど、そのお店がすっごく美味しくて…

思いのままに書き連ねていたら、果てしない長文になってしまったが、そのまま送信する。

仕事が忙しいシゲは、平日会うのはなかなか難しいと言っていた。春香としてはそれが少し物足りなかったが、仕方ない。週末にデートすれば良いことだ。

その夜、23時を回った頃になって、シゲからの返信がやってきた。

—はるちゃんお疲れさま。友達との食事、楽しくてよかったね!俺は寝ます!おやすみ!

画面を見ながら春香は硬直した。

「えっ…これだけ?」

たった数行の返信に戸惑いながらも、自分に言い聞かせる。

—平日は忙しいって言ってたもんね…。

大人の恋愛は難しい。春香は頭を抱えた。

その後も毎日のように、春香が1日の報告を長々とLINEで送り、夜遅くになってシゲからの短い返信がやってくる、という繰り返しが続いた。春香の不満は段々とつのり始めていた。

この記事へのコメント

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春香は27歳の割に幼いような。。そんなマメで気の利く男だったらとっくに相手いるよ笑
2017/10/11 06:1644
No Name
20代前半のべったりな恋愛から時が止まってたから仕方ないと思うけど、振られちゃう前に早く気づいて欲しい!!
2017/10/11 08:0627
No Name
そんな素敵な演出してくれても、突然姿くらます男だよ?!
2017/10/11 08:5024
No Name
脳内お花畑な女w
2017/10/11 06:3520
No Name
祐也はいつ出てくるの?
病気系?!海外行ってた系?!
2017/10/11 13:2710
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