美人広報伝説 Vol.2
  • PR
  • 美人広報伝説:“魔性の女”の魅力に次々とハマる男たち。「彼女を超える」と決心した日



    「西島さん、ちょっといいですか?」

    翌朝、エリカはオフィスに着くと、さっそく西島を呼び出した。

    「何かあったか?」

    西島は、従業員の動きに敏感だ。その言葉に一瞬不安そうな表情を浮かべたが、エリカの顔を見て悪くない知らせだと判断したのか「すぐ行く」と笑みを見せた。

    エリカは早速、昨日聞いた『PR TIMES』を導入したいと相談するつもりだった。

    打ち合わせスペースに入り、エリカはこれまでの経緯を説明した。プレスリリースに何の反応もなかったこと、調べていくうちにプレスリリースの配信サービスを導入した方が良さそうだと思ったこと。

    西島は全ての話を聞き終えたあとで、感心した様子でこう言った。

    「一週間で、ずいぶん詳しくなったな。どんな手を使ったんだ?」

    西島は「大手ニュースサイトにも転載されるし、SNSでも広まったりするから、直接ユーザーの目に触れるチャンスがある」というエリカの説明に惹かれたようで、早速『PR TIMES』をネットで調べ始めた。


    エリカは少し迷ったが、早紀のことを聞いてみることにした。

    「これ倉本早紀さんって有名な広報の方に聞いたんですよ。彼女、西島さんのこと知ってるみたいでしたけど・・・?」

    その言葉に、西島が一瞬固まった。

    しかしすぐに「あぁ、彼女は有名だからね」と言って、自分のパソコンに視線を戻す。やはり二人は、付き合っているのだろうか。

    エリカは「第二の早紀」と呼ばれたあの頃のことを思い出した。周りの男たちは、いつも早紀のことを放っておかない。しかし西島までも、そうなのであろうか。

    あまりの衝撃に、ずっと封印していた西島への恋心が溢れだしてしまいそうだった。


    ―絶対、早紀さんを超えてみせる。


    エリカは大学生のとき以来の、野心に燃えていた。もう「第二の」と呼ばれることは、まっぴらごめんだ。


    ▶NEXT:10月27日 金曜日更新予定
    エリカは、魔性の女・早紀を超えることができるのか・・・?


    エリカが導入を決めた『PR TIMES』はコチラ!

    美人広報伝説

    エリカ、29歳。

    渋谷にある、ベンチャー企業の広報担当。

    彼女の優れた広報手腕から、メディア記者の間では「伝説の広報」との呼び声が高い。

    清潔感ある楚々とした佇まいで、多くの記者は彼女と話しただけで「虜になる」と話す。

    しかしそんな彼女が歩んできた道は、決して平たんなものではない。これは彼女が“伝説の広報”と呼ばれるまでの物語である。

    この連載の記事一覧