2017.10.20
美人広報伝説 Vol.2エリカ、29歳。
渋谷にある、ベンチャー企業の広報担当。
彼女の優れた広報手腕から、メディア記者の間では「伝説の広報」との呼び声が高い。
しかしそんな彼女が歩んできた道は、決して平たんなものではない。これは彼女が“伝説の広報”と呼ばれるまでの物語である。
転職したベンチャー企業で、突然広報に抜擢されたエリカ。悪戦苦闘しながらプレスリリースを書くものの、何の反応もない。
困ったエリカはテレビ局勤務の剛に助けを求める。
あの早紀が、目の前にいる。
渋谷区円山町にある『レガート』で、エリカは早紀を改めて見た。彼女が目の前にいるのが、未だ信じられない。
「エリカちゃん、久しぶりね」
早紀はそう言って、ニコリと微笑んだ。
早紀の人を惹きつける笑顔は、健在だ。体にぴったりフィットした黒いニットに、同色系のタイトスカート。あの頃より服装はシンプルだが、妖艶なオーラが加わり、彼女の魅力はさらに増したようだ。
「まさかエリカ嬢と早紀さんが、知り合いだったなんて、驚きだなぁ」
引きあわせてくれた剛が、二人を交互に見ながらそう言った。
「そうなの。私も驚いたわ。大学時代の可愛い後輩に、偶然会えるなんて」
当時はサークルにほとんど顔も出しておらず、エリカのことだって覚えていたか謎だが、こうしたセリフをさらっと吐ける女なのだ。
エリカは「私もです」と返し、本題を切り出そうと名刺を差し出した。
「今ベンチャー企業で働いてるんですけど、広報の仕事を急に任されて」
すると早紀は受け取った名刺を凝視し、一瞬の間のあと、こう言ったのだ。
「あら。西島さんの会社ね」
「・・・え?」
この記事で紹介したお店
レガート
【美人広報伝説】の記事一覧
おすすめ記事
- PR
2017.10.13
美人広報伝説 Vol.1
美人広報伝説:丸の内OLから“伝説の広報”へと、華麗なる転身を遂げた女
2021.08.09
カレと結婚して大丈夫?
カレと結婚して大丈夫?:「彼のこと、男として見れない…」プロポーズされた29歳女が不安を抱くワケ
2019.03.05
結婚に向かない男
「こんなのは愛じゃない…」IT起業家に見初められた女が、土壇場で婚約破棄した理由とは
2017.11.08
青田買いのスゝメ
青田買いのスゝメ:適齢期、結婚向きの男は大体売り切れ。28歳女の結婚への近道
2024.10.05
男と女の答えあわせ【Q】
4回目のデートで家に誘ったらOKしてくれたのに…。1ヶ月後、急に年上彼女が冷たくなったワケ
2017.01.13
部屋見るオンナ
部屋見るオンナ:年収700万の32歳。東麻布での同棲解消後、苦難の部屋探しスタート!
2022.11.12
なんとなく、DINKS
昼下がりの虎ノ門で…。妻のLINEは無視する外銀夫が、隠れてしていたコト
2021.01.10
男と女の答えあわせ【A】
デート中にこの会話はアウト!男からすると一気に萎える、女がやりがちなコトとは
2016.07.28
代理店女子マリア
代理店女子マリア:クリエイティブから営業への転落。それでもすがる、“代理店女子”という肩書き
2023.10.10
外コン女子は落とされない
外コンで誰よりも早く昇進した女。20代でマンションまで購入した彼女が、出世できた秘密とは