にゃんにゃんOL物語 Vol.9

“主婦インスタグラマー”は、現代版シンデレラストーリーのお手本?「いいね!」の数に悶えるにゃんにゃんOL

定時帰りの、腰掛けOLたち。

楽な仕事に給湯室での井戸端会議、充実したアフターファイブ。

”安定”という鎧を手に入れた彼女たちは保守的で、誰かが幸せにしてくれるのを待っている。

丸の内の大手損保会社に勤める愛華(26)も、その一人。典型的な腰掛けOLである彼女には、実はこんなあだ名がある。

“にゃんにゃんOL”、と。

無意味な資格取得に燃える愛華に対し、檄を飛ばす男女の不平等さに疑問を覚えるなど、変化し始めた愛華を見て、アリサは...?


表参道の空を見上げると、銀杏並木が黄金色に染まり始めていた。気づけばもう、秋も中盤に差し掛かっているようだ。

「今年も、あっという間に終わっていくなぁ。」

打ち合わせのために持ってきた幾つかの商品サンプルとパソコンを抱えながら、表参道の交差点でふと立ち止まる。

退屈で、単調な日々が嫌で辞めた丸の内OL。

自分一人で仕事をしていく辛さを日々噛み締めながらも、こうしてご縁が繋がり、商談がうまくまとまった日の喜びは何にも代え難いものがある。


—もし私が、あのままOLを続けていたら今頃どうしていたのだろう?


そんなことを思っていると、OLらしき若い女性が、首から会社のIDカードをぶら下げながら歩いている。きっと、ランチかどこかへ行くのだろう。

お財布と小さなミニバッグという軽装で、 携帯をいじりながらせかせかと歩いていた。

そう言えば、OL時代のランチタイムは1時間と決まっていた。出社時間も、退社時間も全て会社が決めた規則通り。

タイムスケジュールにさえ従っていれば、“とりあえず大丈夫”という安心感はある。でも一度そこから離れてみて、気づいたことがある。


人生は、無限大の可能性で満ちていることに。


だから私はお節介だと知りながらも、愛華にそれを気づいて欲しくて、つい色々と言ってしまうのかもしれない。

そんなことを考えていると、愛華からLINEが入った。


—アリサさん、ご相談があります。今回は、真剣です(涙)


やれやれ、と思いながらも、携帯を見つめながら思わずふっと笑ってしまった。

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