東洋経済・東京鉄道事情 Vol.64

どこの鉄道マンが一番稼いでいるのか!?路線別平均年収ランキング

続いて、自治体と民間企業の共同出資で設立された第三セクター鉄道。設立に至る経緯は会社によってさまざまだが、ここでは旧国鉄線を引き継いで発足した会社や整備新幹線の並行在来線区間を引き継いで発足した会社を中心に見ていく。

三セクの1位は北越急行。1人当たり年収563万円は、大手私鉄と比べても遜色ない。同社のほくほく線は2015年まで首都圏と北陸の間の鉄道による高速輸送を担っていたため、全般的に経営が苦しい三セク鉄道の中でも断トツの高収益企業だった。

しかし、2015年の北陸新幹線金沢延伸とともに同社の役割は首都圏ー北陸間輸送から、他社同様の地域密着型ローカル輸送に転換した。今後も高水準の報酬体系を維持できるか。

2位は愛知環状鉄道の542万円。沿線にトヨタ自動車の工場があり、通勤利用が多い。

3位のえちごトキめき鉄道と4位のIRいしかわ鉄道は北陸新幹線金沢延伸に伴いJRから分離された並行在来線を引き継ぐ形で発足した。5位の智頭急行は京阪神と鳥取を結ぶ特急列車の収益力が高く、黒字経営となっている。

旧国鉄系三セクの多くは経営が厳しく、経営黒字を出しているのは数社にすぎない(参照:半数以上が「赤字」、三セク鉄道の厳しい現状)。各社の年収にもこうした業況が反映されているといえる。

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