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それも1つのLOVE Vol.14

それも1つのLOVE:憧れ続けた女は幻だった?結婚式で初めて知る、彼女の素顔

それもまた1つのLOVE。

愛してるとは違うけど、愛していないとも言えない。

あなたの身にも、覚えはないだろうか…?

大学時代の同級生・衣笠美玲は翔平にとってずっと手の届かない高嶺の花だったが、いつしか“特別”な関係となる。

美玲は突然婚約を宣言するも、翔平を自宅に誘いふたりは一線を超える。その後ついに翔平は思いを打ち明けるが「もう遅い」と言われてしまう。

一方翔平は、高校の同級生・奈々とも男女の関係となる

しかし曖昧な関係が心地よい翔平は、奈々との温度差が面倒になり彼女を拒絶してしまう。


彼になる気もなくて


「...ああ、落ち着く」

家に戻った翔平は、ソファに横になると同時に声を漏らした。

社会人3年目に会社の寮を出て借りた赤坂のマンションも、もうすぐ3年が経つ。目に入るすべてに安定感があり、誰にも何にも心乱されることのない空間。

−やっぱり、今日は帰る。

天井を......


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それも1つのLOVE

恋人という存在が、2017年現代の東京では、曖昧になってきている。

その人とオフィシャルな関係になる気がなくとも、その人に「彼氏・彼女」ができると、少しだけ胸が苦しくなる。

決して都合の良い関係ではない。だが、人生をかけて愛したいというのも違う。

多様化した愛の形が、今、顕在化してきている。

愛してるとは違うけど、愛していないとも言えない。

あなたの身にも、覚えはないだろうか?

そう、それもまた1つのLOVEである。

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