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それも1つのLOVE Vol.7

同棲が決まり、見えてきた“安定した未来”。だがそれはただの“平凡な未来”だった

それもまた1つのLOVE。

愛してるとは違うけど、愛していないとも言えない。

あなたの身にも、覚えはないだろうか…?

女性誌でライターをしている奈々は、高校時代に淡い恋心を抱いていた翔平と渋谷で再会する。

しかし彼の隣には、同年代の女性から羨望と嫉妬を集めている美女・美玲の姿が。ふたりを目撃した奈々は、ステディな彼・優一がいるにも関わらず心乱される。

思いがけず、翔平からデートの誘いを受ける奈々。しかしディナーの帰り、衝動的に翔平の手を掴むがやんわり拒否されてしまう。


「うまくやるために、必要なのよ」


「どうして優一さんのこと、言ったの?」

仕事の合間にランチで入った『雲林坊』。

迷いなく注文した汁なし担々麺をすする手を止め、同僚のさゆみが奈々に、咎めるような目を向けた。

翔平からデートに誘われた夜、彼氏の有無を問われた時に、奈々が優一の存在を隠さなかったことが、......


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それも1つのLOVE

恋人という存在が、2017年現代の東京では、曖昧になってきている。

その人とオフィシャルな関係になる気がなくとも、その人に「彼氏・彼女」ができると、少しだけ胸が苦しくなる。

決して都合の良い関係ではない。だが、人生をかけて愛したいというのも違う。

多様化した愛の形が、今、顕在化してきている。

愛してるとは違うけど、愛していないとも言えない。

あなたの身にも、覚えはないだろうか?

そう、それもまた1つのLOVEである。

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