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赤坂の夜は更けて Vol.13

年の差、12歳。素直に「好き」と言えぬ事情が、女にはある

夜更けの赤坂で、女はいつも考える。

大切なものは、いつも簡単に手からすり抜けてしまう。

私はいつも同じところで立ち止まり、苦しみ、前を向こうとして、またつまずく。

29歳、テレビ局の広報室で働く森山ハナは、ひと回り年上のプロデューサー・井上と出会う。

井上が女性と歩いている姿を見て荒れるハナは、男友達と飲んで気分を晴らそうとする。


高校時代からの男友達と飲んだ帰り道。

ハナは、渋谷から歩いて代々木公園の自宅を目指していた。夏の夜の散歩は、とても気持ちが良い。

―ハナ、どこにいるの?

スマートフォンを見ると、渉君から連絡が入っていた。今日は、早く帰ってきたようだ。

―今渋谷から帰ってるよ!......


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赤坂の夜は更けて

夜更けの赤坂で、男はいつも考える。

大切なものができると、なぜこんなに怖くなるのだろう。

僕はいつも同じところで立ち止り、苦しみ、前を向こうとして、またつまずく。

赤坂で、男はある女と出会う。彼女の名前はハナ。ひと回りも年下の女だった。

夜が更けていくたびにどんどん深くなる男の心の闇に、ハナは一寸の光となるのか…?

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