夜更けの赤坂で、男はいつも考える。
大切なものができると、なぜこんなに怖くなるのだろう。
僕はいつも同じところで立ち止まり、苦しみ、前を向こうとして、またつまずく。
41歳、テレビ局のプロデューサーである井上は、ひとりの女と出会う。
ある夜、井上が女友達の静香に介抱されている姿を、ハナに見られてしまう。
「珍しいわね、あなたが酔っぱらうなんて」
マンションに着くと、静香は冷蔵庫からミネラルウォターを出してくれた。
日曜の夜、『ノマドグリル・ラウンジ』で飲んでいたら、井上はすっかり酔っぱらってしまった。大の大人がこんな風になるなんて、全く情けない。
(※こちらの店......
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