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東カレ的デートプラン Vol.1

東カレ的デートプラン:広尾駅から近いのに、あえてのタクシーでドキドキ感を2度も演出?


広尾の中華新店『茶禅華』。静かな住宅街に突如現れる、邸宅を改装した店構え。

階段を上りきらないと一瞬店だとは分からない外観に、彼女の期待値は膨らむ。

モダンシックな店内には中国の骨董品がディスプレイされており、その独特な雰囲気は何故か虜になる。

隣の人がいても、不思議とその距離が気にならないテーブル席で彼女と向き合う時間。

季節を追って変わるコースは1種類しかないため、メニュー選びでもたつく心配もない。きっと、彼女はこう言うだろう。

「こんな場所に、こんな素敵なお店があるなんて知らなかった!」



最初は少量ずつ、食事の後半に進むにつれてボリュームが増える計16品ほどのコースをゆっくり堪能しているあいだに、時間はゆっくりと、優雅に過ぎていく。

料理を更に引き立てるペアリングを心ゆくまで楽しむうちに、彼女の緊張も徐々にほぐれ、警戒心はすっかり和らいでいるだろう。


いよいよ食事も終盤に近づき、彼女もほろ酔いになってきた。お腹も満たされ、お会計を伺う辺りで必ず出てくる台詞がある。

「二軒目、どうする?」

この時、まさか二軒目を決めていないなど、口が裂けても言ってはいけない。

女性は、自分のためにデートプランを練ってくれている男性を好む。特に数回目のデートなのに、二軒目まで決めていないのは、チャンスを失うことを意味する。

気心知れた間柄ならば構わないが、初めてのデートで“今から二軒目探すね”と言った瞬間に、その女性と、次はないと心得よう。



『茶禅華』の店前の通りはタクシーが捕まりにくい。

少し歩き、有栖川公園側まで出てからタクシーを拾うも良し、あるいは店にタクシーを手配してもらうのも良し。

「近場で、もう一杯だけ飲まない?」

タクシーに乗り込み、少し彼女の方を見つめる。まだ、手を握るのは早い。ここでは紳士な態度を保つことを心がけたい。

「天現寺に、いい感じのBARがあるんだ。」

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東カレ的デートプラン

いつの時代も、気になる女性をデートへと誘う時、男性は少しばかり心許ない気持ちになる。

「この前、先輩と来たんだけどさ」

なんて言って、本当は意中の相手とのデートコースの予習をしていたなんて、恥ずかしくて言えるはずがない。

同じく「昔の彼女を連れてきたことがあるお店なんだよ」などとも、口が裂けても言えない。

男性は、デートコースに四六時中頭を悩ませている。

そんな東カレ男子たちに、ささやかな処方箋を贈る。

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