東京マザー Vol.11

東京マザー:「良い子」として育った女性が陥る。できない自分を責めて追い込む罠

子を産み、子を育て、家を守る。

昔からあるべき女性の姿とされてきた、“良妻賢母”。

しかしその価値観は、現代においてはもう古い。

結婚して子どもを産んでも、男性と同等に働く女性が増えた今こそ、良妻賢母の定義を見直す時だ。

家庭も、仕事も、子育ても、完璧を目指すことで苦しむ東京マザーたちが模索する、“現代の良妻賢母”とは、果たしてどんな姿だろうか。

レコード会社で働く佳乃は出産後、時短勤務で復職したが家事と仕事で追いつめられ、ついに離婚を切り出してしまった。紀之は、それを仲の良い同期に相談し解決策を模索していた。


離婚を切りだすことになるなんて、佳乃自信が一番驚いていた。

紀之がゆり子と2人で食事に行ったことを知らされた時のショックは、思っている以上に大きかった。

他の女性であれば問題なかった。

同僚の女性と2人きりでも、深夜に帰ってこようとも、紀之のことは信頼しているのだから、少しくらいは怒るだろうが、すぐに許していたと思う。

だが、相手がゆり子であれば話は別だ。

夫が昔、好きだった女性。

その存在はやはり特別で、気にせずにはいられない。

仕事は続けているのだから、離婚しても生活はできる。広島から母を呼び寄せ、一緒に住んであかりの面倒を見てもらえば、なんとかなるだろう。

現実逃避と言われれば、それまでかもしれないが、それでもそんなことを考えているだけで少しだけ気持ちが楽になった。

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