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人形町の女 Vol.5

自由奔放に生きる女を、どうしても許せない。歳を重ねるごとに生じる、母親との軋轢

結婚して家を買い、そして子どもを授かる。

今まで「幸せ」だと信じて疑わなかったもの。

しかしそれを信じて突き進んでいくことが、果たして幸せなのだろうか?

外資系化粧品会社でPRとして働く祐実、29歳。

結婚生活3年目、夫の浮気が発覚し、別居を決める。人形町に引っ越し、新生活を楽しむ祐実だったが、母親からの連絡でその気持ちをぶち壊しにされる。



―引っ越し終わった?独りは気楽で、いいでしょう。


母親である亜矢子からのメッセージに、祐実は複雑な気持ちになった。

彼女なりの励ましとは分かっているが、別居を決めた娘にかける言葉として、適切とは言い難い。

「他に好きな人ができたの」と言って家を出て行った亜矢......


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人形町の女

結婚して家を買い、そして子どもを授かる。

今まで「幸せ」だと信じて疑わなかったもの。

しかしそれを信じて突き進んでいくことが、果たして幸せなのだろうか?

外資系化粧品会社でPRとして働く祐実、29歳。

結婚後豊洲に移り住んだ彼女は、水天宮に参拝した帰りに人形町に立ち寄り、ある思いに駆られ、悩み始める。

これは東京でもがき苦しむ女性の、人形町を舞台にしたある物語―。

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