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それも1つのLOVE Vol.12

それも1つのLOVE:もう二度と触れられない高嶺の花。彼女が最後に告げた、残酷な言葉

それもまた1つのLOVE。

愛してるとは違うけど、愛していないとも言えない。

あなたの身にも、覚えはないだろうか…?

浜松の公立高校を卒業した翔平は、日吉キャンパスで衣笠美玲と出会う。洗練された彼女は手の届かない高嶺の花だったが、いつしか“特別”な関係となる。

高校の同級生・奈々とも距離を縮める翔平だが、やはり美玲が忘れられない。

そんな時、美玲の婚約者が他の女性と親密にしている場面を目撃した翔平は、衝動的に美玲を呼び出すのだった。


いつまでも「特別」な女


そろそろ日付が変わろうという時間だったが、六本木の街は静けさとは無縁で、それが翔平を幾分安心させた。

指定された『TSUTAYA TOKYO ROPPONGI』のテラスで、夜風に当たりながら美玲を待つ。

美玲に限っては、待つ時間さえ特別感がある。そんなことにも改めて気がつ......


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それも1つのLOVE

恋人という存在が、2017年現代の東京では、曖昧になってきている。

その人とオフィシャルな関係になる気がなくとも、その人に「彼氏・彼女」ができると、少しだけ胸が苦しくなる。

決して都合の良い関係ではない。だが、人生をかけて愛したいというのも違う。

多様化した愛の形が、今、顕在化してきている。

愛してるとは違うけど、愛していないとも言えない。

あなたの身にも、覚えはないだろうか?

そう、それもまた1つのLOVEである。

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