「本気なんだ!」六本木でも真剣さが伝わる“本命デート”の店4選

半個室でも十分なプライベート感を演出する内装。

大人の男が本気を見せる、こだわり豚しゃぶの店『豚組しゃぶ庵』

「今日はプレミアムフライデーだから!」と、ハイテンションで飲みに誘う同期をかわし、1人でゆったり過ごせる所に行こうと考えていた。そこで思いついたのが、乃木坂の国立新美術館だ。

人がまばらな館内で贅沢な時間を楽しんでいると、一つ先のブースに見覚えのある長身が見えた。以前食事会で一緒になったが、8歳上で”大人の男”という雰囲気から、相手にされないだろうと連絡先の交換もしなかった人だ。目が合うと、爽やかな顔で会釈だけ返された。

帰り際、ショップを覗いていると「奇遇ですね、こんなところで。」と声をかけられた。見上げるほどの長身と、軽く着崩したスーツ姿がセクシーだ。

「この近くに美味い店があるんです。よければ、この後どうですか。」と誘われ、美術館から、静かな通りを少し歩き『豚組しゃぶ庵』へ向かう。

フランス生まれのルクルーゼ鍋は、見た目にも楽しい。

『豚組しゃぶ庵』は、日本全国から集められた銘柄豚の専門店で、岩手のハーブ豚や千葉のいも豚、三重の松阪ポークなど日ごとに異なる銘柄が仕入れられている。

極細のストレート麺は、店の人が固めに仕上げてくれる。

銘柄の食べ比べが楽しいのはもちろん、つけダレの種類が多いのも嬉しい。ゴマだれやそばつゆだけでなく、塩ダレ、フルーツぽん酢など、珍しいつけダレが豚肉の甘みを最大限に引き出す。

程よく引き締まった身体は滑らかな生地のスーツに包まれ、腕にはジャガールクルトが品良くおさまっている。そんな彼が肉をよそったり、火加減をみたり、「たれ足りてる?」と気にしたりと、かいがいしく動くのが新鮮だった。

「優しいですね」と言うと「気になっている人の前だからだよ。」照れくさそうに笑いながら、〆の豚骨しゃぶ麺をよそってくれた。豚肉の甘みが存分に引き出された出汁に、細麺が良く絡んで、たっぷりといただいた鍋の後でも箸が止まらない。

「また美術館の後にでも誘わせてください。今回急に誘ったのは僕だから…」とタクシー代を手渡す姿も、全くいやらしさが無い。

”大人の男”に大切にされる心地よさに酔いしれながら、六本木の光が遠ざかっていくのをうっとり眺めていた。

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