港区内遠征・芝浦アイランド
—2,620円。
タクシーのメーターに表示された金額を見ながら、ふぅ、とため息をつく。
凛子が芝浦まで来た理由はただ一つ。
元港区女子であり、元グラビアアイドルでもあるレイナの“ベビーシャワー”が芝浦アイランドのブルームタワーで開かれるとのことで、今日は柄にもなくそ......
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—2,620円。
タクシーのメーターに表示された金額を見ながら、ふぅ、とため息をつく。
凛子が芝浦まで来た理由はただ一つ。
元港区女子であり、元グラビアアイドルでもあるレイナの“ベビーシャワー”が芝浦アイランドのブルームタワーで開かれるとのことで、今日は柄にもなくそ......
港区であれば東京の頂点であるという発想は、正しいようで正しくはない。
人口約25万人が生息するこの狭い街の中にも、愕然たる格差が存在する。
港区外の東京都民から見ると一見理解できない世界が、そこでは繰り広げられる。
これはそんな“港区内格差”を、凛子という32歳・港区歴10年の女性の視点から光を当て、その暗部をも浮き立たせる物語である。
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