2017.03.21
女性を食事に誘うなら、正解はやはり、鮨。それは、相手の笑顔で一目瞭然だ。しかし、さらにサプライズに満ちた鮨屋が己の行きつけだったなら──。六本木『四』はそんな想いを満たす、希有な一軒だ。
ビルの3階に忽然と現れる端正な引き戸のエントランス。内に入り、巨大な五葉松の鉢を見た瞬間、漠然とした想いは確信に変わる。黒を基調にした重厚な空間の中、光り輝いて映る白木のカウンター。
その右手には躍動する板長の凛々しい姿があり、左には身のこなしも美しい、ふたりのバーテンダー。そう、ここは鮨屋とバーが共存する、驚きに満ちた一軒なのだ。
「鮨はネタが命。産地というよりは、その日の良いものを厳選して仕入れています」と板長を務める佐々木正徳氏。その心意気は端正な握りの見目からも明らか。
ネタ本来の味を楽しんで欲しいと、塩にこだわる点が新機軸で、例えば、脂がしっかり乗った大トロは胡椒塩と香草塩のブレンド塩で旨みにくっきりとした輪郭を形作り、函館の雲丹なら、昆布の香る塩で穏やかな磯の風味を演出する、といった具合。
伝統を守りながらも美味への探究に余念がないのだ。
それは、アルコールでも同様。バーテンダーのひとり、飛永英一郎氏がこの日、笑みを浮かべながら供したカクテルは店自慢のガリをたっぷり使ったモスコミュール。女性にはカルヴァドスをベースにした、あまおうの美しいカクテル。寿司との高い親和性にまた驚く。
「早い時間帯はコースに合わせてご提案致しますが、深夜なら、バーとして握りを肴に、お楽しみいただくこともできる」とはもうひとりのバーテンダー、蘇武敏和氏の弁。夜遅くまで営業しており、バーとして機能する点も『四』では忘れてならない個性のひとつ。
行きつけにしておいて、これほど心強い鮨屋はそうないはずだ。
この記事で紹介したお店
四
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