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  • 駄目リーダーの典型。メンバーに舐められ存在感のなかった男は、成功を掴めるか?

    ちょうどそんな時、ランチを食べながら見ていたNewsPicksで気になる記事を見つけた。

    オンラインでプログラミングが学べるサービスを展開している『CodeCamp』という会社の記事だ。まさに、今の正孝が知りたい知識を学べるような内容だ。だが……。

    ―でもどうせ、続かないよな……。

    ネガティブ一直線の正孝は、記事のことなんてすぐに忘れて、残りのランチをかき込むように口に入れ、午後の仕事に向かった。



    翌日、正孝は朝6時台の田園都市線に揺られていた。

    この時間でも三軒茶屋から乗ると空いている席はあまりなく、つり革を掴んで、黒い窓に映る生気のない自分の顔をぼんやり眺めた。

    役員に状況報告する書類作りのため、今日はいつもより2時間近く早い電車に乗っている。本当は昨夜仕上げる予定だったが、夜だとどうにもやる気がわかず、早めに出社することにしたのだ。

    暗い気持ちで会社に着き、執務スペースの扉を開けると、正孝は言葉を失った。

    ーえ、なんで……?

    誰もいないと思っていたそこに、チームメンバーであるエンジニアたちが、全員揃って作業に打ち込んでいたのだ。

    しんと静まり返ったオフィスで、皆モニターに向かい、カタカタとキーボードを叩く音だけが響いている。

    その光景を見て、雷に打たれたような衝撃を覚えた。

    ーグダグダ言って何もやってないのは俺だけじゃないか?!
    ―こいつらだって道が見えない中でもプロジェクトを成功させようと必死になってるじゃないか……!

    衝動に駆られるように、デスクに走った。

    自分がもどかしかった。頑張っている”つもり”なだけの自分が恥ずかしくなった。

    ーやるしかないんだ。

    ただ、それだけを考えた。その時ふと頭によぎったのは、NewPicksで見た『CodeCamp』のこと。

    ーやってたれないことはないんだ。やるしかないんだ。

    その思いに突き動かされるように、正孝は入会を決意した。

    7時から24時までの好きな時間、自宅などの好きな場所で、一流のプロ講師陣からマンツーマンで学べるというこのサービス。プロに直接質問できるというのが、正孝にとっては何よりも魅力的だった。



    1カ月後・・・


    「サイト成長に応じたAWSサーバーの費用の見積もりをしたいんだけど、今使ってるmysqlのDBサーバー構成、あらためて教えてくれる?」

    EC事業チームの定例ミーティングで正孝が発言すると、エンジニアたちの視線が一気に集まった。

    正孝は皆の視線に戸惑いながらも、続けて意見を述べた。それに最初に反応したのは、安藤だ。

    「すぐに」

    そう言って彼は僅かにニヤリとしたように、正孝には見えた。

    この3週間前、正孝は『CodeCamp』の無料体験レッスンを経て、6ヵ月で完了する「Webマスター安心プラン」に本登録していた。

    安藤たちの会話の内容が理解できるようになると、それに対して正孝も意見を言えるようになり、活発な議論が展開されるようになった。

    意志疎通がスムーズになり、滞り気味だったスケジュールも巻き返してきた。

    「正孝さん、まったく人が変わったみたいですね」

    すれ違いざま、安藤が笑って言った。

    正孝は無言のまま笑顔で返した。その笑顔の奥には、固い決意が宿っている。

    ―EC事業を成功させるんだ、絶対に……!

    その思いに、迷いはもうなかった。

    (Fin.)

    正孝が利用した『CodeCamp』はこちら!

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