2016.12.18
薔薇色のバツイチ Vol.1あゆみは、くっきりしたふたえの大きな目を持っており、男性からはいつも「魅力的な目だね」と褒められていた。
食事会に行けば、最低でも誰か一人からは必ず翌日にLINEで食事の誘いがきていたし、結婚するまでの数年間は周りの友人たち同様に、色んな男性とのデートを重ねた。
自分のことをとびきりの美人とまでは思っていないが、良い方だとは思っている。それは、年齢を重ねた今でもだ。ただ、自分は今後「バツイチ」という4文字を背負って行かねばならぬことに、僅かばかりの不安はある。
―良い人と出会って、次こそ生涯のパートナーを見つけるんだ!
強気にそう思う事もあれば、
―バツイチの女を好き好んで選ぶ人なんていないよね……。
と、に弱気になる夜もある。久しぶりの一人暮らしに心を弾ませる一方「このままずっと一人だったらどうしよう……」とベッドの中で不安になるのだ。
まさか自分が離婚するなんて、思い描いていたライフプランにはなかったこと。だがこれが現実なのだから、受け入れるしかない。
未婚の友人たちも婚活真っ只中だ。自分がもう一度そこに肩を並べてよいものか、迷いがなくはない。その迷いの内訳は、後ろめたさ7割、プライド3割といった具合。“一度は、男性から選ばれた女”という称号が、あゆみに妙なプライドを持たせているのだ。そんな自分の狡猾な一面を知り、あゆみはゾッとしたものだ。
はじまりは、離婚の話が友人たちに知れ渡った頃のこと・・・
離婚後に選んだ新居は、目黒のワンルーム。恵比寿や目黒には仲の良い友人たちが住んでいる。一人に戻ったあゆみにとって、持て余す時間を一緒に過ごしてくれる女友達の存在は大きい。
この界隈に住むのは、みな独身の女たち。彼女たちと「今夜ひま?」と連絡を取り合って、ワインを飲みながら軽く食事を共にするのが楽しみとなっている。
友人たちの間でも、あゆみが離婚したことが徐々に知れ渡ってきたある日の夜、女友達と目黒の『大衆ビストロジル』 での食事を終えて自宅に帰ると、LINEが届いた。相手は、1年以上連絡を取っていなかった男友達の幸夫だ。
「あゆみ、久しぶり!離婚したって聞いたんだけど、元気?よかったら近いうちに飲みに行かない?」
幸夫は昔あゆみにアプローチしてきた男だ。そんな男からの突然の誘いに、あゆみの心臓は大きく波打った。当時、幸夫から囁かれた口説き文句がいくつも蘇ってきたからだ。
この記事で紹介したお店
大衆ビストロ ジル
30過ぎて離婚した時はもう2度と結婚できないだろうと、死ぬかくらいの落ち込みでしたが、絶え間無くできる彼氏のおかげでなんとか立ち直れました。
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