「CODEだ!」
私たちは、見事解除に成功して蔵の中に入ると、奥田が大きな声をだした。
「ない……?!どういうことだ。ここには何十本というディアブロを保管していたんです!それが一本もないなんて……どうして。誰がこんなことを」
驚く奥田を横目に、桜子は冷静な表情で言った。
「あら、また何か紙があるわよ」
がらんとした蔵の棚に、2枚の紙があった。それを見つけた桜子は、迷わず近づき手に取った。
私も見せてもらったがやはり、さらなる謎の問題だった。それを見てつい感情的になり、声を荒げてしまった。
「謎解きゲームは終わったはずじゃなかったのか?!今までの謎はすべて奥田さん、あなたが仕掛けたものだった。だが今回は違うと言う。じゃあ一体誰がこんなことをするんだ?目的は何だ?また桜子に想いを寄せる男の仕業とでもいうのか?」
カッとなってしまった私を見ても、桜子は驚くでもなくやはり冷静な表情で私を見つめた。
彼女の大きな瞳に見つめられ、実は私はとんでもない事態に巻き込まれているのかもしれないと、今さらながら思うのだった。
次回1月14日(土)更新
最終回!真犯人を突き止め、桜子の正体も暴かれるのか……?!
■衣装協力/カーキキャミコンビネゾン¥9,800(マイセルフ アバハウス/マイセルフ アバハウス マークイズみなとみらい店045-681-1830)その他<スタイリスト私物>