エビージョ! Vol.9

無駄な出会いはもう結構!! エビージョ、27歳の市場価値と30歳のタイムリミット

失礼な奴の正体は?


「話に割り込んで悪いんだけど...ごめんね、君たちの話が聞こえてきて。」

確かに、『ファーム トゥ テーブル ワイ』は大テーブルを囲んでいるため、隣の人の会話も聞こえるだろう。しかも私も楓の声もよく通るので、更に筒抜けだったのかもしれない。

「すみません、うるさくて...つい盛り上がっちゃって。」

「いや、それはいいんだけど。女子って本当にそんな会話してるんだなと思って。」

可笑しそうに笑うこの男性、決して嫌な雰囲気ではなかった。純粋に、アラサー女子の会話に興味があったようだ。

「お兄さん、一杯どうですか?私たちからのお詫びってことで。」

気がつけば、楓が男性にワインを御裾分けしている。さすが行動が早い。そして、やることが男っぽい。

「マナミちゃん。彼、好物件と見た。」

楓に耳元で囁かれ、改めて見る。多分年齢は40代前半くらい。顔は決してイケメンとは言えないが、少し焼けた肌が更に歯の白さを際立てていた。仕立てが良さそうなスーツを羽織っていたが、これと言って、好物件の要素は見当たらない。


「え、そうかな...ただのおじさんじゃない?」

「もーマナミちゃんって本当に見る目がない!私のセンサーが反応してるから、彼はきっと大物だよ。」

楓のセンサーをどこまで信用していいのか、などヒソヒソと話しているうちに、いつの間にか彼が席を立って帰ってしまった。

「あー......


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