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  • 東京トレンド娘 Vol.1

    東京トレンド娘:インスタに男の気配はご法度。本命彼との蜜月は、密かに育むのがルール

    ※記事内で紹介している店舗『ikra』は、店名を『HaRe Gastronomia』へ変更しています。
     この記事は、店名変更以前の情報です。


    「へぇ~、じゃあ使ってみる!最近私も良い化粧水見つけたよ」

    そんな事を言い合い、情報交換をする二人だった。



    ある日の木曜日、美加は亮介への後ろめたさを抱えながら『ikra』へと急いでいた。

    今日は、久しぶりに食事会へ行くことになってしまったのだ。亮介と付き合う前から決まっていた食事会で、どうしても断れなかった。「人数が足りないからお願い!」と頼みこまれ、先に帰る事を条件に渋々OKした。

    今までは彼氏がいても食事会に行く事なんて平気だった。だが、今の美加は違う。亮介との関係を大切にしたいと思っており、本当は行きたくなかった。

    ―1時間経ったら帰ろう……。

    そう決めていた。

    店に着くと、すでに男女二人ずつがテーブルを囲んでいた。女性は全員揃い、男性が一人遅れているらしかった。

    女性は大学からの友人同士、男性は全員医者だ。亮介と付き合う前の美加であれば、並々ならぬ思いを持って挑んだであろう食事会だ。だが、今となっては特に興味はない。早く時間が過ぎるのを待つばかりだった。

    そして最後の一人の男性が現れた時、美加は固まってしまった。

    元カレのヒロキが現れたからだ。ヒロキも美加に気付くと動きを止めて驚いた表情を見せた。二人の微妙な空気に周りも気付き、ヒロキが白状した。

    「黙ってるのも変だから言っちゃうけど、実は俺たち昔付き合ってたんだ」

    場が一瞬静まりかえる。沈黙を破ったのは、やはりヒロキだった。それも、美加にとっては最悪の形で破られることとなった。

    「あれ、それって俺があげた指輪だよね?まだ着けてるの?」

    「あ、うん……」

    「小指にはサイズ合わないはずだけど、まさかリサイズしたの?なんか、すごいねその根性」


    美加は咄嗟に右手を被せて指輪を隠したが、その場には気まずい空気が流れてしまい、今すぐにでも帰りたい衝動に駆られた。


    次回12月9日(金)更新
    食事会に行ったことが亮介の耳に入り、美加はさらに追い込まれてしまう……?!

    ■衣装協力:1ページ目/ベージュVネックノースリブラウス¥17,000 黒パンツ¥17,000(ともにソブ/フィルム03-5413-4141)その他<スタイリスト私物>2ページ目/白シフォンブラウス¥17,000 シャンパンゴールドスカート¥20,000(すべてナチュラルビューティー/東京スタイル03-6748-0342)その他<スタイリスト私物>

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