これは貴方が主人公となり、美人探偵・貴崎桜子と一緒に謎を解きながら読み進めていく物語。
物語に出てくる謎を解いて、回答欄に正しい解除コードを入力すれば、次のページへ進めます!
<これまでのあらすじ>
私が想いを寄せている謎の美女・桜子。彼女とデートすると、なぜか謎に遭遇してしまう。
これまでのデートでも難解な謎に遭遇するも、謎解きが好きな彼女を振り向かせるためなんとか答えを導く事に成功してきた。
前回のデートで銀座のキャビアバーの美人ソムリエ・マミが失踪した事を知らされたが、見事に謎を解き『アドニスタ』というレストラン名を導き出した。
早速『アドニスタ』へ行く事にした私と桜子。ここではどんな謎が待ち受けているのか……?
第1話:事件はデート中に起こる。消えたワイングラスの謎を追え!
第2話:手強い相手ほど燃える?!ドS美女の、スマホ画面に浮かぶ謎とは?
第3話:彼女から2度目の誘い。計算づくの上目づかいをしてくる彼女は脈ありか?
『アドニスタ』での私の対応次第で、桜子が今夜泊まるホテルを教えてくれると言われて、私は桜子の手を引いて、急いで『アドニスタ』へ向かうことにした。
銀座でタクシーをつかまえ、桜子と一緒に乗り込み向かったのは六本木。
『アドニスタ』は六本木交差点から歩いて数分の場所にあった。私たちは早速店に入ると、迎え入れてくれたスタッフに聞いた。
「こちらのオーナーは、今日はお店にいらっしゃいますか?」
つい早口で聞いてしまい、スタッフの男性から不審な目を向けられてしまった。
私は慌てて「いや実は……」と事情を説明しようとすると、桜子から腕を掴まれ制止されてしまった。
「急にごめんなさいね。オーナーにはソムリエのマミさんの件で伺ったとお伝えていただければ、おわかりいただけると思うわ」
そう言って桜子はにこりと微笑んだ。スタッフの男性は桜子の美しい微笑に見惚れたまま無言でこくりと頷くと、店の奥へと消えた。その後ろ姿を見ながら、桜子に「うまくやらなきゃ」とウインクされてしまった。
しばらく待っていると、一人の男性が現れた。黒のタイトなスーツをパリッと着こなし、口元には手入れされた髯が上品にたくわえられている。見るからにリッチなジェントルマンという風貌だ。
「やあ、桜子。よく来てくれたね」
オーナーの男は、両手を大きく広げて桜子の顔を見ながら満面の笑みを浮かべていた。桜子の隣に立つ私を一瞥すると、少しだけ顔をしかめたように見えて、彼も桜子を好きであることが容易に察しがついた。
「なんだ、桜子、知り合いなのかい?」
彼が親しげに“桜子”と呼んだものだから、桜子に尋ねたが彼女は肩をすくませながら「覚えがない」と言うのだった。
私は、桜子と奥田と名乗るオーナーとの温度差に違和感を覚えながらも案内されるまま、奥の個室へと進んだ。
個室に入ると、桜子はコートを脱いで艶めく肌をあらわにした。その動作に釘づけの私とオーナーを気にすることもなく、彼女は単刀直入に聞いた。
「ソムリエのマミさんが数日前から失踪しているのはご存知かしら?」