2016.10.05
アラフォー・ファンタジー Vol.1
「男は40代からが勝負」
精神的、また経済的にも豊かになる40代。血気盛んな40代はまだまだ多く、その余裕ある姿に憧れ、その男性が未婚か既婚かに関わらず、恋に落ちる女性もまた数多い。
しかし、憧れのまま恋に落ち結ばれるときもあれば、40代というその年齢の実態を知り、その魅力は幻想だと考える女性もいる。
「40代からの魅力」は真実なのか幻想なのか?その実態に迫る。
43歳、テレビ局プロデューサーとの出会いは就職活動!?
―20代女子がハマる年上男性の魅力とは?
雑誌で特集されていた景気の良いキャッチコピーを前に、複雑な胸中の女性がいた。美紀、32歳独身。大手出版社で女性ファッション誌の編集者として働いている。
人生の経験値も経済力も豊かな40代の男性が、若く美しい20代の女性と付き合い、その経験値を一気に引き上げる。そんな「プリティ・ウーマン」のような話が、東京ではいくらでも転がっている。
美紀も、その魅力に取り憑かれた一人だった。
153センチほどの小柄な体に、透き通るような白い肌。丸くて可愛らしい二重の目は少女のような雰囲気で、20代の頃の彼女は非常にモテた。
しかし、彼女が一番の女盛りの20代を捧げたのは、20歳年上のテレビ局プロデューサー・健一だった。
美紀が慶應義塾大学在学中に志望していたのは、マスコミ業界だった。政治学を専攻していたという彼女は、テレビ局の記者職に憧れていた。
そんなある日、OB訪問を通じて、健一と出会った。
彼は当時43歳。キー局のプロデューサーとして数々の番組を手掛け、まさに「脂がのっている」時期。常にサングラスをかけているような業界人ぶっているところは多少痛々しいと思ったが、難関のテレビ局に入社し敏腕プロデューサーとして活躍している彼への尊敬の念は大きかった。
初めて会ったときは、彼の仕事への熱い想いを知り、テレビ局への入社の意思が強くなっただけで、恋愛関係に発展することはなかった。
しかし、就職してから事態は急展開した。
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