精神科医エレナ Vol.11

精神科医エレナ最終回:貞操観念ゼロの女医が、10歳年下「俳優の卵」と結婚した本当の理由

慌ただしく、そして力強く、東京を生き抜く男たち。

だがしかし、東京で暮らす男は皆、煌きながらも、密かに心の闇を抱え戦っている。

いくら頑張っても果てしなく渇き続けるそんな東京砂漠に、一滴の雫の如く、彼らの闇を癒す存在がいた。

エレナ、29歳。石川県出身。職業、精神科医。

これまで数々の男の悩みを解決し、自身も出会いと別れを経験してきたエレナ。今日は美人形成外科医の悪友「サトコ」が結婚式を迎える。


サトコ、32歳。神奈川県出身。職業、形成外科医。


サトコです。自分で言うのもなんですが、私は物心ついたときから顔も頭も良くて目立っていました。飲食店チェーンを経営する父は地元鎌倉で有名人で、教師さえ私に気を使っていました。「サトコは私たちとは違うから…」という空気は居心地が悪かったですね。

東京女子医大に行って良かった点は、同じ水準の友達がたくさんいたことです。育ちも顔も頭も良い女同士でつるんでいる私たちを見て、選民意識で仲間を選んでいると陰口をたたく人間もいました。でも、私たちだって苦労しているんです。

だって想像してみてください。女の子だもの、メイクやダイエット、恋愛の話がしたい。でも、水準の合わない女にそんな話をすると変な空気になってしまうんです。「サトコは私たちとは違うから…」という、あの卑屈な雰囲気。

普通の話がしたいだけなのに、お互い傷ついてしまう。腹を割ってしゃべるれる友達がいなくて寂しかったし、人一倍気を使っていたんです。

女子医で同志を得た私は、まさに水を得た魚状態。夜な夜なタワマンパーティーに繰り出す私たちは一見「プロ女子大生」風だったでしょう。でも私たちは、男にお金を貰おう、利用しよう、玉の輿に乗ろうなんて気持ちは皆無。

だって私たちは皆実家が裕福で、自分も女医になることが決まっているんです。社会的地位や経済力に全く不安がありませんから、男に求めるものなんてなにもない。その男が生理的に好きだから遊ぶ、とてもシンプル。

見た目しか取柄がない女たちには心から同情します。若さや美しさが失われていくことがさぞかし恐ろしいことでしょう。私たちは、なんにも怖くありません。

大学4年生のクリスマス前後、ペニンシュラ東京の『ステーキ&グリル Peter』に1シーズンで3回も行き、ウェイターに顔を覚えられて気まずい思いをしたのも良い思い出です。

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