あの『ロブション』出身シェフの新店が素晴らしすぎる!

ミシュランの星を世界で最も多く獲得した『ジョエル・ロブション』。その日本一号店である、恵比寿の『シャトーレストラン ジョエル・ロブション』のエグゼクティブシェフとして11年間支え、3つ星を9年間守り続けた渡辺雄一郎氏。

ジョエル・ロブションの元に21年間勤め上げた渡辺シェフが築いた、自身のメゾン『ナベノ-イズム』は浅草の駒形。隅田川のほとりで日ごと催される宴はいったいどんなものなのだろうか?

アミューズ・ブーシュ。ここにシェフの想いがすべて込められている

フランス料理の巨匠が新境地を開く! 浅草の文化と融合した料理に感嘆

シグネチャーである最初のアミューズ・ブーシュから、美しさと食材の遊び心に驚かされる。3つの小皿は「浅草地域とのコラボスナックとアントナン風グリーンオリーブのマリネ」。

まず手前の、明治30年創業の雷おこしの老舗『大心堂』の「古代」を使ったスナックから。米、ピーナッツ、黒糖で作ったおこしの上には、ノルマンディーのバター、アンチョビ、青唐辛子の酢漬け、エスプレット唐辛子と黒胡椒が。このひと口大の料理に甘い、辛い、苦い、酸っぱい、しょっぱい、旨い、人間が感じる味覚すべてがここにある。

2つ目の小皿は80年ほど続く浅草の老舗『種亀』の最中の皮をカナッペにみたてた。その最中種にバジリコ風味のクリームチーズ、バジルの葉、塩昆布、アーモンド、黒豆を盛り付け、フランスと日本の旨みを融合してみせた。

3つ目の小皿にはオレンジの皮のコンフィを入れ、サフラン、コリアンダー、クミンなどモロッコのストリートにある香りを集結したグリーンオリーブのマリネ。2回目の渡仏の際に世話になった恩師の店、ジェラール・アントナン風と名付けた。

4つ目の「赤肉メロンのガスパチョ ポルト酒とフランボワーズの氷を浮かべて」はポルト酒とフランボワーズで作った氷が中にあり、飲み進むうちにその氷がコロンと口の中に入ってくる。伝統と遊び心が詰まった料理だ。

日本文化から始まりフランスの思い出で終わるアミューズブーシュ、ここからどんな美食の世界が広がるのか、期待が高まる!

ロシアの蕎麦粉のパンケーキ「ブリニス」にインスパイアされた。“ヨーロッパの本来の食べ方に沿った料理”が隠れキーワード

前菜も和と仏のコラボレーションである。そばがきを蔵囲い昆布のジュレで蓋をしてベルギーキャビアとウォッカクリームを添える。昆布の香りと旨味、キャビアの塩気、蕎麦粉の甘味が交錯し、漆のスプーンで食べると口当たりの優しさが相まって口福の瞬間が訪れる。

両国の名店、江戸蕎麦『ほそ川』の朝挽いた蕎麦粉で作るそばがき。江戸ソバリエの資格を持つ渡辺シェフが同店に感銘を受け、いつかこの蕎麦粉で料理を作りたいと思い続けてきた。

フランス料理の技法を使い、感銘を受けた地域の食材を料理にしたいという、シェフの想いがこめられているひと品だ。

見目麗しい華やかな色合いに気分があがる。ありとあらゆる味と食感がこの皿の上で披露されている

続いては、とうもろこしの五変化で楽しむ皿。とうもろこしの粉「ポレンタ」で揚げた温かいラングスティーヌの上で、溶けるウニをソース代わりに頂く。

ラングスティーヌの頭を出汁にしたソースやカレーとフロマージュフレのフォンダン、酸っぱさを感じるオゼイユの葉が味のアクセントになっている。

とうもろこしは、ピューレ、マリネ、ポレンタ揚げ、焼き、ポップコーンに。旨みが凝縮した旬の食材を、ここまで変化させる遊び心がニクイ。

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