2016.07.29
バルージョ麗子 Vol.1
女の幸せはキャリアか?それとも結婚か?
婚活に燃える同僚、キャリアに突っ走る先輩の間でどちらも選びきれない32歳の麗子。彼氏ナシ。
そんな彼女を癒すのは、その麗しき名前に似合わない?賑やかなバルでの心地よいひと時。「お酒を飲んでいる時間がいちばん楽しい!」と、現実逃避のごとく、今宵も一人、素敵なバルを探して東京を彷徨う。
これは、酒とバルが大好きな、アラサー女のお話。
参った。これでもうあの店には行けない。麗子は、いつもより明らかにお洒落をした同僚たちが、一人また一人と金曜の夜の街へ繰り出すのを見つめながら、人が少なくなったオフィスで、デスクに突っ伏して大きなため息をついた。
「あぁ、お気に入りのお店だったのに……」
◆
先週の土曜日
先週の土曜は久しぶりの快晴だった。青く澄んだ空に気分が高揚し、麗子は定番の目黒川コースではなく、自宅から五反田あたりまでの往復8キロほどの距離を走ってみた。
ランニングを始めて2ヶ月。週末しか走れないが、汗を流す快感と少しずつ距離を更新する達成感にはまっている。家に戻ってシャワーを浴びると、程よい疲労感とともに「きりっと冷えた泡が飲みたい!」という衝動にかられた。
結構な距離を走ったのでしっかりしたものが食べたい。『ダ・イーサ』のピザが食べたいけどきっと混んでいるだろうし、『マザーエスタ』は先週行ったばかりだ。
(※『マザーエスタ』は現在閉店しております)
迷ったあげく、最近お気に入りの恵比寿の『ドランカー』に行くことにした。カジュアルなバルだが、きちんとした食事がとれ、ワインのセレクションもなかなかのこの店は、最近、麗子の大のお気に入りだ。
お店自慢のモヒートを思い出しただけで、ごくりと喉が鳴る。最近ではスタッフとも仲が良くなってきたので、一人でも楽しい夜を過ごすことができる。
お店を決めると、とたんにお腹が減ってきた。麗子は、軽くメイクをしただけのカジュアルな装いで颯爽と町へ出かけた。
土曜日20時。
深夜に混むことが多いこの店はまだ満席でこそなかったが、すでに週末らしいにぎやかな雰囲気を放っていた。スパークリングワインが飲みたい、と思っていたが、ここへ来るとどうしてもモヒートが飲みたくなる。結局、誘惑に負け1杯目はモヒートにした。
ミントがやけくそみたいに山盛りにされたモヒートに洗練されたお洒落さはないけれど、アメリカやメキシコのバーで飲むようなパンチの効いた本場感がある。
【バルージョ麗子】の記事一覧
2016.09.16
Vol.9
バルージョ麗子:もう迷わない。大事なのは「自分の心に従う」こと
2016.09.15
Vol.8
いよいよ明日で最終話!「バルージョ麗子」全話総集編
2016.09.09
Vol.7
バルージョ麗子:中途半端な自分が嫌!自分の気持ちに向き合った麗子が出した答えとは
2016.09.02
Vol.6
バルージョ麗子:「35歳の頃が一番孤独だった」42歳キャリアウーマンの告白
2016.08.26
Vol.5
バルージョ麗子:恋愛ベタな麗子の本音。気分があがるのはデートよりもあれ?
2016.08.19
Vol.4
バルージョ麗子:再会からの急展開で翌朝を共に迎えるが...麗子に彼氏ができない理由
2016.08.12
Vol.3
バルージョ麗子:このまま一生独身なの…?悩む麗子が代官山のバルで思わぬ人と再会
2016.08.05
Vol.2
バルージョ麗子:おひとりさまにキツイ一言「君って1人で生きていけるタイプだよね」
おすすめ記事
2023.12.06
誰にも言えない夜
「夫が女として見てくれない」寂しくなった35歳女が、既婚者OKのマッチングアプリに登録したら…
- PR
2024.12.26
日常を超える特別な週末デート。一流ホテルで始まる、大人のための贅沢な時間とは
2020.12.28
本命昇格・虎の巻
夜中に呼び出され、万札を渡して帰される…。都合のいい関係に終止符を打つための、究極の2択
2016.03.05
崖っぷちアラサー奮闘記 written by 内埜さくら
崖っぷちアラサー奮闘記:どん底涼子の前に現れた紳士は「救い」か「罠」か
2022.11.09
恵比寿Sisters
「私の彼にまで手をだしていたなんて…」親友の告白に困惑した35歳女は…
2020.02.21
フォロー・ミー!
「あんなにいい雰囲気だったのに…」。男の態度が急に冷たくなった理由とは
2016.12.31
崖っぷち結婚相談所
2016年ヒットエッセイ総集編:「崖っぷち結婚相談所」(全話)
2021.09.26
こじれたふたり
再婚希望のバツイチ女。結婚相談所で、全然好きになれない男から交際を申し込まれたけれど…
2020.04.08
フレネミーな2人
フレネミーな2人:「あの子、失敗してくれたらいいのに」看板アナの座を狙う、新人女子アナの裏の顔
2016.06.13
目黒女子
家庭的で遊び慣れた“目黒女子”。堅実な彼女たちの市場価値がいま急上昇している
東京カレンダーショッピング
『かに物語』:〆まで楽しめる雑炊の素付き!蟹の旨みがたっぷりと溶け出すかに鍋セットミニ
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『東京京橋おばんざい醸』:肉を引き立てる3種の塩!A5黒毛和牛を使ったローストビーフ
『かに物語』:海老・帆立・蟹!ベシャメルソースに、各種海の幸をトッピングした贅沢グラタン
『UMIKARA』:薄切り・厚切り食べ比べ!特製出し汁で味わう若狭湾真鯛の鯛しゃぶセット
『パンツェロッテリア』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『オリベート』:黒トリュフ香る、口当たりクリーミーな究極のティラミス
『ミホ・シェフ・ショコラティエ』:日本を代表するショコラティエ―ルが作る、 ショコラ好きのための濃厚ガトーショコラ
『LOUANGE TOKYO』:アート感溢れるビジュアル!口溶けなめらかな大人の生チョコレートエクレア(6種)
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ
この記事へのコメント