もしも東京カレンダーがブルワリーを作ったら?と、仮定して作ったビール特集。ビール好きが集まる編集部だけに、妄想が膨らみすぎて「店舗のデザインどうする?」なんて話に…。だったら今一番人気の建築家に設計図を描いてもらおうと、頼んでしまいました、いまをときめく谷尻誠先生に。
“じっくり味わう”が叶うブルワリーにするぞ!なんて意気込む編集長、大槻が聞いた、店舗設計の極意をどうぞ!
Q.店舗設計って何から考えればいいんですか?
大槻:TCブルワリーと銘打って、架空のタップルームを構想してみようと。コンセプトは、〝ビールと料理をじっくり味わう〞です。
谷尻:いいですね。実店舗も作っちゃいましょうよ。
大槻:理想はそこなんですけど。まずは夢を描いていこうと。我々、あまり具体案ないんですが、谷尻さん、いつもはどんな感じでデザインを着想されるんですか?
谷尻:コミュニケーションをとりながら、依頼者の頭の中にあるイメージを言葉にしてもらう作業です。『イメージないです』って口で言っていても、結構頭の中には具体的な像があるものです。大槻さん、じっくり飲める場所って、何を想像しました? 暗い? 明るい?
大槻:暗いです。
谷尻:ウッドはありますか?
大槻:ありますね。
谷尻:ガーデンテラスとか?
大槻:あります、あります。あ、確かにイメージあるな(笑)。
谷尻:ね(笑)。落ち着いてゆっくりって考えると、不思議とウッドや半屋外にたどり着くんですよね。
大槻:ビール、美味そうですね。
Q.感度の高い人に刺さるアーバンな雰囲気は欲しい
大槻:で、東京らしさというか、アーバンな雰囲気は欲しいんです。
谷尻:読者の感度は高そうですね。どう楽しんでもらいましょうか。
大槻:コミュニケーションを深める場にしてほしいですね。いろんな意味で。お姉ちゃんを誘うとか。ナンパしてもらってもいいし(笑)。
谷尻:女性曰く「今度、メシ行こう」っていう誘い方はNGみたいですよ。それだと目的が「僕と」になって直接的。でも「あのお店、予約取れたから行ってみない?」だと、目的が「店」になって「僕」はおまけになる。〝僕と店に〞と〝店に僕と〞。同じようだけど順番が変わるだけでOKの確率が上がるんですって。
大槻:警戒心が解きほぐされると。
谷尻:店が素敵だと〝こんな素敵な店の予約を取れたアナタも素敵かも〞っていう錯覚が芽生えてくるそうですよ、女性は(笑)。
大槻:一回行ってみる、という言い訳がある状況はいいですよね。そんな使い方、してほしい!
この記事へのコメント
コメントはまだありません。