東京結婚式明細 Vol.6

東京結婚式明細:10年もの不倫を乗り越え結婚に辿り着いた女。その清々しいほどの幸せの秘密とは?

理想的な結婚を、適齢期にした沙織、32歳。
誠実で、外見も稼ぎも良い夫と安定した結婚生活を送り、3年になる。

今回は10年の不倫を乗り越え結婚を決めた友人の結婚式に出席するため、軽井沢に行くこととなった。その花嫁を目の当たりにして感じた女の心理とは……?

東京結婚式明細 vol.5:名を馳せたイケメン商社マンの結婚。男女の真の友情は存在するのか?


若いOLにありがちな社内不倫と、珍しい略奪婚


よくある話だが、友人の亜希は長いこと不倫を続けていた。そして珍しいのは、その相手と結婚という結末に辿り着いたところだ。

彼らはありがちな社内不倫だった。相手の男は一回り年上で、若い頃に勢いで結婚したがすぐに夫婦関係は冷え仮面夫婦が長いというパターン。亜希は新卒で大手生命保険会社に入社して間もなくその男と付き合っていたから、約10年越しで思いを叶えたのだ。

亜希は典型的な丸の内OLで、童顔の可愛い顔と小柄で華奢な身体にパステルカラーのOL服がよく似合っていた。明るく人当たりの良い彼女は友人も多く、もちろん出会いに困っていたわけではない。

しかし、そういう女に限って、不倫なのだ。

不倫というと、若い女が贅沢三昧な暮らしを送るという所謂パトロンのイメージもあるが、社内不倫は全く違う。家庭を養うサラリーマンの男は愛人とのデート代を好き放題使えるわけではなく、また人目を気にして都内のオシャレスポットに容易に出かけることは出来ない。休日の外出はもちろんハードルが高く、平日の夜という短い時間に横浜などわざわざ遠くに赴き、束の間の逢瀬を楽しむらしい。

当時のそんな亜希の近況を聞いたとき、私も含め周りの女たちは驚きに目を丸くした。容姿、性格、学歴、職業と何もかも申し分なく、まだ20代前半という若さの彼女が、一体どうしてそんな不憫な恋愛を続けているのか。私たちの問いに対して彼女は、

「でも本気で好きなの。会えるだけで幸せなの……」

と、批判を承知でしょんぼりと答えていた。

関係が深まると、男は亜希の部屋をデート場所に使うようになり、その度に彼女は一生懸命手料理に励んだ。しかし男は24時前には必ず帰宅する。亜希はその度に枕を濡らし一人寂しい夜を過ごすというのだ。

男の妻への対抗心から、そんな行動にも節約デートに対しても文句を言うことはないらしい。私はそんなワイドショーのような話が実際に存在するのかと、背筋が凍る思いだった。

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