関西学院アメフト部出身のお坊ちゃん。遠距離恋愛中に夜遊びして待ち受けた罰とは(2/2)[東京カレンダー

一人5,000円でいいよ、ってよくない

そのお食事会は恵比寿で開催され、蒼汰と先輩2名。女性陣はOLをしている3名でのスタートとなった。恵比寿の『VACANZA』でイタリアンを味わいながら、彼氏はどれくらいいないのか？　スキなタイプは？　とお食事会らしい話で盛り上がる。意外とみんなが打ち解けたということもあり、もう一軒行こうということでお会計を済ませた。

女性陣の幹事には二次会は男性が負担するから、最初だけ2,000円出してほしいと事前にお願いしていたのでスムーズに。「お前いくら払った？」なんていう男性の行動は見るに耐えないということを、しっかり友人に教わっていただけにこの流れは蒼汰的には満点だった。

もう少し距離を縮めようということでカラオケへ移動。先輩の一人である裕貴は今回の合コンで気に入った子がいたらしく、部屋に入ってからはずっと隣をキープしていた。懐かしい曲などで盛り上がり、お酒も進んできたところで裕貴の暴走が始まってしまったのである。

「酒癖があまりよくないということは知っていたのですが、楽しかったということもあり裕貴さんはかなり酒を煽っていたんです。結果、隣にいる子へのボディタッチが始まって……」

最初は笑っていた彼女も、しつこい裕貴の対応に表情が曇る。挙句の果てには「チューをしろ」なんて迫りだし、他の女性陣も顔が引きつる。散々、散らかした裕貴は最終的に寝だすという行動に出て、その場は収まった。先に女性陣を帰し、自分よりガタイのいい裕貴を運ぶことは困難だと思った蒼汰は、男三人で虚しく朝までコースでお食事会の幕を閉じた。

翌日、女性陣の幹事からのメールには怒りのメッセージが込められていた。

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昨日はありがとう。ところで裕貴くんから一人5,000円でいいよって連絡がきたけど、どういうこと？　カラオケのレシートともに、銀行口座が送られてきました。勝手に飲んで朝まで騒いでいたのはそっちだよね？　こちらは払う気がないので、蒼汰くんの方でどうにかしてください。

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朝方、ここは俺が支払うよといった裕貴は女性から後日精算という暴挙にでたのだ。それも丁寧にレシートの写メまで送りつけて。さすがに先輩とはいえこれはひどいと思った蒼汰は、自分が女性陣の分を支払うということで場を収めた。

「彼女がいるのにお食事会やデートをした罰ですかね？　これ以来、こういうことはしないようになりました」

蒼汰は2年の遠距離恋愛を経て、東京に上京してきた彼女と昨年から同棲を始めたという。来年は結婚を考えており、有村架純似の彼女を最後まで大事にしようと決めているようだ。

アメフトという厳しい環境で育った成果が、今の蒼汰を作り上げているようだ。見た目は暑苦しいが女性を無碍にしないところは、スポーツマンらしい爽やかさを感じる。2020年のオリンピックには結果を残したいという蒼汰は、このまま東京で成功できるのだろうか？きっと彼の性格上、教えを貫いて成功の道を駆け上がるだろう。

次回はいつも一緒にいる女性が違うと噂の慎太郎に話を聞く。

＜これまでの関西学院の男＞
vol.1：実は関西学院の男がモテるらしいと、東京カレンダー界隈でひそかに話題