弁護士婚活事情 Vol.1

弁護士婚活事情:東京婚活市場における弁護士はもはやAAAランクではない?

弁護士業界、収入とモテの二極化


ストレートにモテるかどうかを尋ねてみた。すると、隼人は謙遜してみせたものの、よくよく聞けば高校時代から今まで彼女が途切れたことがないという。さすがのモテぶりだが、それは弁護士という肩書に関係なく、隼人の恵まれたルックスや、男女問わず好感を持たずにはいられない明るい性格によるところが大きいのではないだろうか。

巷では、弁護士業界は不況だともっぱらの評判であるし、弁護士は職業柄理屈っぽく、デート相手としてはつまらないという不満を耳にすることもある。するとこちらの考えを見透かしたように隼人は言う。

「弁護士がモテなくなってきてる、稼げなくなってるっていうのは大間違いってわけじゃないけど、正確ではないと思う。確かに二極化の傾向はあるよ。でも世間の人が考えているほど弁護士業界は悲惨な状況じゃない。ニュースなんかでは、すごく偏ったスポットライトの当て方がされてると思う。」

確かに、意気込んでロースクールに入学したはいいが、司法試験には受からず奨学金という借金だけが残ったとか、なんとか司法試験には合格したものの、増えすぎた弁護士の受け皿はなく、就職できないから即独立する、などという話の方がセンセーショナルだから、メディアで取り上げられやすい。

弁護士が相変わらずリッチで、婚活市場でも最強だなんてつまらないニュースには、誰も見向きもしないことだろう。人の不幸は蜜の味とはよく言ったものだ。

「弁護士の中には相変わらず1億円プレーヤーもたくさんいるし、俺たち世代でも、だいたいの人が同級生よりは稼いでるよ。俺はあんまり参加しないけど、婚活中のアラサー女性との合コンなんかではすごく反応がいいみたい。特にうちの事務所の名前を出したら大変だってさ。弁護士はモテないなんて言われるのは正直心外だね。」

こと婚活という意味では、まだまだ弁護士の需要はありそうだという感触を得た。隼人のような弁護士のトッププレイヤーは未だにAAAランクである一方、すべての弁護士がAAAランクというのは、2016年の東京においては幻想といえよう。

婚前契約を結ぶのか?:NO


弁護士にとって、結婚は、夢と希望に満ちた、甘ったるい砂糖菓子のようなものなんかでは全くなく、婚約破棄に不貞の慰謝料請求、離婚の際の財産分与など、法律問題の宝庫だ。

法律のプロである弁護士ならば、自分の結婚でも、手始めに婚前契約を結び、ゼクシイの代わりに六法全書を読みながら、財産の分与から子供の親権の帰趨まで、ぬかりなく物事を進めるのではないだろうか。

「医者の不養生と一緒で、自分のこととなるとね。俺だけは絶対に離婚しないって思っちゃうもん(笑)。離婚する人をたくさん見てるはずなのに笑っちゃうよね。もちろん婚前契約を交わそうなんて全く考えたこともない。俺がここまで来られたのは、今の彼女のおかげ。彼女と結婚することを真剣に考えてるし、結婚生活は楽しみだよ。」

今後弁護士業界の荒波にもまれても、このまま明るく純粋な隼人でいてほしいと願わずにはいられない。

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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