東京☆ビギナーズ Vol.12

東京☆ビギナーズ:24時のコリドー街。「幸せの黄色いクマさん」ゲーム

前回までのあらすじ

関西出身のインターネット広告営業マンのシンゴ(28)は、社会人6年目で突如、東京転勤に。

ある日、異業種の友人たちと、夜の銀座での男飲みで、健太郎という銀座を熟知した営業マンと出会う。自分たちの営業力を試したいという一心から、夜のコリドー街でのナンパを決行。捕まえた3人組の女性との長い夜が始まる…。

これは、地方から転勤してきたアラサー社会人が、東京の独特な文化に染まりきった女性たちとの闘いを描いた物語である。

前回東京☆ビギナーズ第11話:小熊系男子が語る、銀座という街。「PM11:00コリドー街の戻りガツオを狙え。」


「お姉さんたち、今からちょっと炙りませんか?」


その一言でOL3人組の足を止め、瞬く間に飲みの約束を取り付けたのは、健太郎だ。

彼曰く「今のストリートでは、この決まり文句がトレンドなんですよ。え?なんのことかって?正直なんでもいいんですよ(笑)炙りエンガワでも、焼肉でも。要はキャッチーになっていればいいんです。」

そういうと、たまたま近くに空席があった『銀座 LIME』へ駆け込む。彼曰く、店は本当にどこでもいい、とのこと。遅くまで空いてて、とにかく飲めればいいのだそうだ。

―まったく炙りの要素がない…。―

いまとなってはどうでもいい突っ込みを心の中でしながら、シンゴは席についた。

三人組のOLは、大学時代からの友達で、今でも仲良し?それとも…


「では、改めて乾杯を…。略してアラカン!」

乾杯の合図を頼まれたシンゴは、いきなりの低空飛行具合を見せつける。

「ま、まぁ…自己紹介しましょうか。」

健太郎が淡々と仕切っていく。



健太郎が捕まえた3人組は、全員25歳の普通の会社員だ。

「大学時代のサークルの友達なんですよー。会社も丸の内近くなんで、良く集まって飲んでるんです!よく旅行とかも行くんですよー。こないだなんて…」

そう話すのは、裕美子。三人組のリーダー的な存在で、なおかつ今回健太郎の誘いに快諾をした人物だ。仕事は、大手不動産会社の営業事務をしているとのこと。いわゆるOLだ。顔はそこまで可愛くはないが、ノリがよい、そこそこの女の子といった印象だ。

なんでも、さっきまで合コンをしていたが、銀座という土地柄もあり、上品にまっすぐ一次会で帰ろうと思ったものの、やっぱり飲み足りなかった、という事らしい。健太郎の読み通りである。

「(シンゴさん)。」

「(な、なに??)」

健太郎とシンゴはひそひそと話をしはじめた。

「(こいつら、多分そんなに仲良くない三人組なんで、今日はいけるかもしれませんよ。)」

「(え!なんでそんなことがわかるんですか??)」

健太郎曰く、大学時代からの友達というのは、女子の中で大きく二つに分かれるんだとか。

一つは本当に仲良く今でも友達をやれているタイプ。

そしてもう一つは、お互い社会人になってだれが一番イケてるかをマウンティングしあってしまう仲になってしまうタイプだ。

今回は、明らかに後者だという。

言われてみれば、お互い明らかに「ナンパしたのは、私が目当てでしょ?」といった感じを隠し持っているようであった。

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