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東京札幌物語 Vol.5

東京札幌物語:東京の男の子がなんぼのもの?「多摩ナンバー」って、そんなに偉いの?

あなたの経験値、なんぼのもの?

タクシー拾う様子もサマになってきた希・・・


「染まったなぁ」って言う彼は東京代表みたいな顔をしていますが、その顔からは男としての器の小ささが透けて見えます・・・。

ただ東京ってだけで「俺、東京」「お前、道産子」なんて言って優越感に浸っているけど、あなたの経験値、なんぼのもの?って少し疑問です。もっと堂々と、温かい目で見守っていてほしいのですが。

彼より先に昇格してしまった私、彼の知らないレストランに行き出す私を、あまりよく思っていないのでしょうね。東京生まれの下手なプライドが、彼の度量を狭めているのでしょうか?


二階堂くんの地元の調布市飛田給へ、この前、初めて行きました。

北海道の国道沿いに立ち並ぶチェーン店の看板、単調で人もまばらな北海道で当たり前のようなその光景は、地方だけのものではなく、東京の郊外に行けば見られる光景だということが、この飛田給に遊びに行ってわかりました。味の素スタジアムは立派でしたけどね。

東京都23区ある中で、札幌を笑えるくらい都会なのは、数えるほどだと思いながら、「道産子」と笑う二階堂くんに、言わない方がいいこともあるのでしょうね。

最近、二階堂くんとデートすると、苦虫を噛み潰したような顔をされることが何度かあります。黙って何も知らない道産子を演じていればいいのかもしれませんが、彼のプライドを守ってあげられるほど、私も大人じゃないってことでしょうね。

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東京札幌物語

歳を重ねるごとに、変わりゆく価値観、パートナー、経済感覚。刻々と変化し続ける自分の人生において、調子がよいときには煩わしくも感じる「地元」の存在は、期せずして訪れる挫折と絶望のとき、優しく手を差し伸べてくれるはず。これは、北海道大学を卒業したのち東京の会社を中心に就職活動をし、渋谷にあるとあるインターネット企業に就職した北原希(きたはらのぞみ/23歳)の「東京」と「地元」の物語。

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