2015.12.30
アンダーズ東京『the SUSHI』
天空のバーの奥に密やかに設えられた、最新の隠れ家
非日常に耽溺する。それがホテルの果たす、ひとつの機能だとしたら、『アンダーズ 東京』の最上階にある『ルーフトップバー』ほど、相応しい装置はないだろう。
炉を囲んだソファ席など、随所に和の要素を取り入れたモダンな空間がまず独創的で、さらにテラス席から覗く東京湾やお台場の夜景も唯一無二の眺め。そして『the SUSHI』という最新の隠れ家がある。
カウンターのみでわずか8席の、この鮨屋はバーを通り抜けた最奥部に。密やかに掲げられた暖簾が目印で、その向こうに茶房を思わせる端正な空間が現れる。漂う空気は上質。作家の一点物で統一された器も美しく飾られており、期待が高まる。
「隣にバーがありますので、カクテルもご用意できます」。鮨職人の増田美里氏に促されるまま、握りに合わせた一杯をオーダーすると、これまた創意に満ちたグラスが登場した。
「キンメの炙りには焙じ茶がよく合います」。これはバーテンダー・齋藤隆一氏の弁。
なるほど、相性は抜群。こうした姿勢に、徹底して非日常を貫く、ホテル鮨の度量の広さを実感するのだ。
マンダリン オリエンタル 東京『鮨そら』
絶景空間で堪能する、魂がこもった江戸前寿司
遮るものの一切ない、圧倒的な眺望の中、東京スカイツリーの明滅が幻想的に映る。その名に偽り無しの贅沢な空間性が魅力の『鮨そら』だが、魅力はそこのみに留まらない。例えば、この道20年以上の板長、今泉祐史氏の理に適った仕事ぶりだ。
「今は保存状態がいいから、しっかり調味する必要はない」と煮ハマは淡い色合いで仕上げる。しかし、旨みは濃厚。2日間、蛤の出汁に漬けることで「本来の味を身にもう一度、戻して」いるのだ。
今日的な仕事をする一方で、海老は伝統に則り、黄身酢のおぼろを添えて。赤貝ならゲストの前で剥いて握り、香りを大切に。魂のある寿司とはこういうものを指すのだろう。
そんな寿司との出逢いを幸せに思う瞬間、夜景は無論、尾州檜の一枚板というカウンターも、各席に用意された畳紙も、より意義深いものに見えてくる。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
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