香港ガールの野望 Vol.5

「極上男との結婚」の先に見据える、香港ガールが抱く東京での真の野望

前回のあらすじ

東京女子・マリと扮した香港人マギーは、理想の男性・裕二が謎の和美人と歩く姿を目撃する。話しかけようと試みるが、あと一歩というところで香港人学生・アランに声をかけられ中断。「外国人であるがために失恋した」とこぼすアランに、マギーは「欲しい物を手に入れるためならば、身分を偽ることなんて痛くも痒くもない」と言い放ったのだった。

前回:香港ガールの野望 Vol.4:極上男とのキスよりも甘く痺れるものとは…?

Korkusung / Shutterstock.com

―まるで、マリーアントワネットの黄金の鏡のよう…

午後4時20分。『ジョーズシャンハイ銀座店』を後にしたマギーは、銀座三越の7階・リビング&アートフロアにて、きらきらと輝く金色の化粧鏡をうっとりと眺めていた。

中国人にとって、「金(色)」は「金(富)」を呼び込む魔法の色。そのためか、日本人には敬遠されがちな金一色のデザインも、香港人には非常にウケがいい。

心なしか、店内に金やら赤やら派手な商品が増えたように感じるのは、中国人観光客の増加とその爆買に所以するといっても過言ではないだろう。

「これ、5つください。」

マギーは日本を訪れる度に、必ず香港の会社の上司や同僚へお土産を買うことを習慣としていた。日本以上に人脈が物を言う香港では、上司へのお土産は必須である。特に、「銀座三越」の商品は上質でセンスがいいと評判が良かった。

―化粧鏡・宝飾品・コスメは、香港女性の三種の神器。それに「金」がプラスされれば、厳しい審美眼を持つ香港人上司たちの心もつかめること間違いない。

「いい買い物ができたわ」

そう満足げに微笑むと、マギーは両手に荷物を抱えイルミネーションで輝く出口へと向かっていった。

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