東京人生ゲーム Vol.5

東京人生ゲーム:上場が見えてきて広尾で暮らす38歳。順風満帆なはずだが?

前回までのあらすじ

慶應大学卒業後とある総合商社に勤めた拓哉。20代を「渋谷」「西麻布」で過ごし、挫折を経験し「蒲田」へと引っ越す。その後スタートアップ企業「5MINUTES」へと転職し、経営幹部に。仕事の光が見えてきた、拓哉の38歳の時のお話。

東京人生ゲーム第4話:35歳芝浦での勝負。大企業の看板を下ろした僕は通用するのか?

起きて見る夢こそ、男の夢でしょう。


皆さん、こんにちは。

突然ですが、かの有名な藤沢数希先生はこう言っています。「1回の決断が成功するか失敗するかは運。しかし1,000回の決断なら大数の法則で、その人の実力に収束する。」と。つまり、人生は数多もの決断の積み重ねで構成されているから、人生で成功するかどうかは運ではない、ということですね。

冒頭から失礼しました。

最近、転職は英断だったなと思うんですよね。社員4人で駆け出した「5MINUTES」ですが、あれから4年。社員数は60名を超えて、オフィスは活気に溢れています。世間のトレンドも「動画」という時代になっていて、昨年はジェフコから10億円の資金調達も完了しました。

最近では「来年上場しそうな企業」として取り上げられることも増え、35歳の時にタケシと語った「5年以内に上場!」という話が現実味を帯びてきました。夢は寝て見るものじゃないんです。男だったら、起きて見る夢を語るべきです。

どんな仕事でも80点までひょいと持っていくような要領がよい僕は、もともとゼネラリスト型の人間で、ベンチャーの創業期においては非常に重宝されるようです。タケシも、大企業での経験をすごく頼りにしてくれてるのがわかりますし、彼が受けるインタビューでも「総合商社を捨ててベンチャーに飛び込んだCOO」として僕のことをよく紹介してくれています。

商社時代はタカハシに嫉妬していた僕ですが、今は、タカハシが何しているかすら知りません。大企業の駒となって東京で消耗していることでしょう。

グッバイ、マテリアルガール・・・ハロー、ニューガール!


前に話した通り、大企業の名刺を捨てた途端に合コンでは二級戦士扱いだった僕ですが、「5MINUTES」の知名度が上がり出すと、ぽつりぽつりと女の子たちから連絡が来だしました。お恥ずかしながら僕自身も「総合商社を捨ててベンチャーで奮闘するCOO」として何度か取材いただいたのですが、その度に、合コンした子や、ワンチャンあった女たちから、LINEが舞い込んできます。

閑古鳥が鳴いていた僕のLINEが俄かに賑やかになり始めましたよ(笑)

そうそう、バビロン系のハシリであった元カノ・美香からも連絡きましたよ。ゲンキンなものですよね。厚顔無恥というか、いくつになっても恋愛のイニシアチブは女側にあると思っている勘違いちゃん。もちろん、既読スルーですよ。恋愛市場の栄枯盛衰を学んで頂かないと。

え?サエコ??

あぁ、彼女とは、結局別れました。自然消滅のようなものでしょうか。35歳の誕生日は祝ってくれたけど、その時の笑顔の陰に、僕らの未来は決して長くはないんだろうなと、薄々感じていました。予想通り、僕と付き合っていながらも、何人か別の男性とも関係を持っていたそうです。いくつものカードの中から、彼女は京都の烏丸にある貿易会社の御曹司と結婚することを選んだようです。結局は、金だったということでしょうか。

それにしても東京生活を誰よりも謳歌して堪能していたはずの彼女が、あっさり東京を手放したのは意外でした。好奇心と欲望が強い彼女は、しがないサラリーマンと結婚して東京でしがみつくことより、東京のみならず世界中に行き来できる自由と潤沢な資金に実利があると感じたのでしょう。功利的でリアリストな彼女らしい選択かもしれません。


僕は、もうバビロンにも、マテリアルガールにも惑わされないと、ひたすら目の前の仕事を頑張っていました。そんな中で出会ったのが、今の彼女・春香でした。

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