東京人生ゲーム Vol.4

東京人生ゲーム:35歳芝浦での勝負。大企業の看板を下ろした僕は通用するのか?

前回までのあらすじ

慶應大学卒業後とある商社に勤めた拓哉。20代を「渋谷」「西麻布」で過ごし、挫折を経験し蒲田へと引っ越す。今の会社でがんばり続けるのか、それとも・・・?そんな拓哉の35歳の時のお話。

東京人生ゲーム第3話:32歳蒲田に住む総合商社マン、東京の大海を知らず。

海を渡れるか?34歳の決断。


商社にいれば、海外赴任は避けて通れません。通常20代に声がかかることが多いのですが、僕は英語ができなかったというビハインドもあり、声がかかったのは少し遅かったですね。特に僕が期待されていないとかそういうことではないと信じています。

33歳で海外赴任の話が舞い込んできましたが、言われた先は、コンゴ・・・

ハードシップど真ん中です。商社では、赴任先の住環境や治安状態の違いによって、“危険手当”があるのですが、1級国のハードシップは、年収換算して、国内勤務の時より2割増しから2倍近い額になるんです。僕の場合、1,500万くらいになるかと・・食費や住居費もかかりませんし、娯楽やレストランも少ないのでお金は間違いなく貯まるんですよ。帰国したらすぐに家を買う人も多いですね。

とはいえ、正直、海外赴任の花形は、欧米主要国。もちろん、これらの安全なエリアの場合、手当も少ないですが、女性も、駐妻狙いでついてくるって言いますし、憧れはありましたよね。

薄っぺらいとはわかっていつつ、コンゴは、あまりに想定外でした。海を渡れるか?自分に問いかけて、即答できない自分がいました。

大学同期がCEO?インタビュー記事の焦燥感・・・


一度きりの人生だし、新しい世界で勝負をしてみようと思いました。

数年前、転職相談した時点では、大幅な年収アップを提示されましたが、34歳で総合商社の平社員は、潰しが効かないそうです・・・エージェントは申し訳なさそうに言いました。「給与は、よくて微増、だいたいが維持、下がることも覚悟してください」と。「俺の市場価値、いよいよ頭打ちなのか・・・」と折れかけましたね。

そんなとき、Facebookで、大学時代の友人のタケシが、インタビューされている記事を見かけたんです。タケシは「5MINUTES」という動画制作会社のCEOをやっているそうです。初めて聞いた会社名でした。正直小馬鹿にしてたんですが、「これからの動画市場で天下をとる」って熱く語っているタケシは、同じ年齢とは思えないほど自信に溢れていました。

ちょっとイラついた心を落ち着かせようと、「5MINUTES」を検索してみたんです。どうせ、ぽっと出の自称ベンチャー野郎だろうと。そうしたら、色んなニュース記事が出てくる出てくる・・・・「注目のベンチャー企業」とか、「2015年はこの企業が来る!」とか。こんなに注目されてるのかと正直動揺しました。俺と同じ歳でメディアにこんなに注目されてる奴がいるって。タカハシにヤキモキしてたけど、視線をずらせばこんな凄い奴もいたんです。


けど、どこかで、いいチャンスだと打算的に考えている僕もいました。


どベンチャーに移れるほど腹はくくれていないチキンだけど、そこそこ芽が出てきそうな三分咲きくらいのベンチャーであれば、リスクもそこそこに、旨味を享受できる。沈みかけの船にも、トタン板の船にも乗る気はさらさらないけど、ここなら丁度いい塩梅かもしれぬと。

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