東京☆ビギナーズ Vol.2

東京☆ビギナーズ:決戦は金曜日。「ご飯が普通。こんな合コン嫌」と麻布十番で言われた衝撃。

前回のあらすじ

大阪で生まれ育ち、関西の国立大学を卒業後、とあるインターネット広告代理店の大阪支社で働いていたシンゴ(28歳)。仕事も遊びも順調だった彼に、社会人6年目のある日、突然の東京転勤が言い渡される。遊んでくれる友人もおらずへこんでいたシンゴに、優子という大学の後輩から突然の連絡が。

東京☆ビギナーズ第1話:28歳大阪からの上京。「ノールックいいね!」に愛はあるのか

「マネージャー、例の件、受注できました!」

転勤して2週間、新しい部署でもさっそく案件をとって来た彼にとって、出だし好調と感じることは実は他にもあった。

「私の同僚が、ぜひインターネット関係の人たちと飲み会をしたいって言ってて…。ピンポイントで恐縮ですが、12月1週目の金曜日とか、空いてないですか?」

大学を卒業して6年ぶりに連絡をしてきたのは、テニスサークルの3つ年下の後輩の優子だった。
彼女は大学を卒業後に、大手精密機器メーカーの営業事務職として就職し、上京していた。シンゴのFacebookの居住地変更投稿を見て、声をかけてくれたのだ。

― 仕事も無事に片付きそうだし、今日の飲み会へはオンタイムで参加できそうだ… ―

優子からの連絡を機に、久しぶりに会った会社の同期や同じ部署の先輩を中心に積極的に声をかけ、自ら合コンを企画したのであった。

正直なところ、後輩の優子自体はあまり魅力的だとは思ったことがない。一言でいうと…そう、地味で田舎から出てきた純粋そうなかわいらしい妹のような女の子…、そんなイメージだ。

だが、上京して知り合いも少ない彼にとって、選り好みしている暇などない。いち早く交流の輪を作り、日々を充実させようとしていた。

先輩としてのメンツもあり、優子には任せず、土地勘が無いながらも店の予約は自ら買って出た。お互いの会社にほどなく近く、コスパがよさそうで、個室があるイタリアン。エリアは麻布十番で…、食べログの評価も悪くはない店だ。

少しギリギリに会社をでることになった同僚らとともにタクシーに飛び乗り、一行は会場に向かった。



「ごめんなさい、遅くなっちゃって…」

優子とその同僚の女子たちは結局、15分遅れて、店に到着した。

―せっかくの飲み会なのに遅れてくるなよ…―

先に来ていたシンゴは、初の飲み会幹事ということもあり、少しいらだっていた。
東京でこれから仲良くしていきたいと思っている男性の同僚たちに、不義理が無いようにしたかったからだ。

「かんぱーい!あ、会社の同僚の、玲子と久美を紹介しますね。」

シンゴのイライラをよそに、すみやかに乾杯を済ませた後、そそくさと同僚の紹介をし始めた。

しかし、ここであることに気づいた。今日来ている女子のレベルが非常に高い。それよりなにより、しばらく見ない間に、後輩の優子自身がとても垢抜けていて、見違えるようにキレイなっていたのである。

「今はメーカーを辞めて、PR会社に転職したんです。メーカー時代と違ってとっても忙しくて…。中々キラキラ19時退社!なんてできないし、最新トレンドも常に知っておかないといけないから大変で…、あ、最近はファスティングも始めたんですよ!」

なるほど。話を聞くと、どうやら国内最大手のPR会社に勤めているらしい。それでこんなにも垢抜けたのかと納得していた。まさに東京PRウーマンさながら、キレイでセンスの良い女の子ばかりいることにテンションが上がってしまい「穢れたお口を清めさせていただきまぁす!」と言わんばかりに、いつにもまして調子よくお酒を飲み、トークの盛り上げに勤しんだ。

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