前回までのあらすじ
34歳、既婚者の『私』は、とある男性結城と夜の恵比寿で待ち合わせていた。3歳年下の夫、蒼太を変わらず愛している為、結城に対して特別な感情を持ち合わせている可能性を否定しながら待つが、彼が現れた途端に心臓が急速に高鳴り出した。そんな危うさを感じつつ、雨の中の恵比寿の街を、結城と共に歩き出す。
第1話:恵比寿の交差点にて
「乾杯。」
私達の右手はワイングラスを握っている。ここは『あふそや』。恵比寿の住宅街の中にひっそり佇む古民家で、女性料理家が腕を振るう創作家庭懐石を頂けるお店だ。
大雨の中、少々わかりにくいお店までの道順をなんとか間違えずに辿り着くと、外観を見た結城さんが、恰好いいお店だなー......
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