2015.10.03
日本に四川料理を広めた、中華の祖とも言える陳建民氏。回鍋肉にキャベツを入れたのも、汁なしでは無いラーメン風の坦々麺を作ったのも、エビチリソースの調味にトマトケチャップを使ったのも、建民が日本で始めたものだと言われている。
そして、彼がいなければ我々がこよなく愛する痺れるような麻婆豆腐が、日本でここまで受け入れられることはなかったかもしれない。
今回はその四川料理の魂を受け継いだ、以下の超豪華な「陳ファミリー」の料理を一挙にご紹介!
①建民氏の息子 『四川飯店』オーナーシェフ・陳建一氏
②健一氏の一番弟子 『スーツァンレストラン陳』総料理長・菰田欣也氏
②建民氏の孫 『赤坂四川飯店』の料理人・陳建太郎氏
③建民氏の弟子 『龍の子』のオーナーシェフ・安川哲二氏
④安川哲二氏の弟子 『蜀彩』の料理人・村岡拓哉氏
見よ、これが四川料理の神髄だ!
父への憧憬があらわれた逸品『赤坂四川飯店』"陳麻婆豆腐"
四川料理一筋で働き、厨房の指揮をとる父・建民氏の背中に憧れ、その道を継ぐことに迷いはなかったという。建民氏は「跡を継げ」とは一切言わなかったが、大学卒業後すぐ『四川飯店』への入社を決めたという。
そんな陳健一氏が作り出した渾身の一皿はやはり「陳麻婆豆腐」。「麻婆豆腐」は『四川飯店』の礎と言うべきひと品だ。
昭和30年代の日本で入手しやすい食材を使った故・建民氏版麻婆豆腐はしっかりと家庭に根を下ろした。
その礎の上に"陳麻婆豆腐"で麻辣の両味をはっきりと示した建一氏版。ご飯にかけてかき込む至福を味わうべし。
陳健一氏の愛弟子が手掛ける『スーツァンレストラン陳』"伊勢えびのチリソース~フランス産エシレバター包み~"
調理師学校の特別授業で建一氏にひと目惚れし入店を決めた菰田氏は、「料理の鉄人」アシスタントから、やがて『陳建一麻婆豆腐店』の開業を任され、『スーツァン』総料理長就任と、常に『四川飯店』グループの最前線で働き、腕を磨いてきた。
菰田氏の元には、建一氏の息子である建太郎氏も託されている。
「ここで逃げるな」「いや辞めたい」。
そんな押し問答も、息子を預けた建一氏はただただ見守るのみ。「見て、食べて、感じなさい」とは建民氏の弁。父である建民氏の言葉を息子へと手向けるのみ。
『スーツァンレストラン陳』開業しばらくは、五里霧中の状態だったという菰田氏にとっての、エポックメイキングなスペシャリテがこちら。
伊勢えびの団子を割るとじわり、エシレバターが溶け出す会心作は、今や定番。陳建民氏が生んだ、えびのチリソースの進化形と言える。
孫・健太郎氏が挑む『赤坂四川飯店』
"フカヒレの姿煮~上海蟹卵ソース~"
日本の四川料理の祖・陳建民氏を父に持つ建一氏の元に、その息子の建太郎氏が料理人修業へと入ったのは大学卒業後の2002年。
「何でわざわざ茨の道を」ともうひとりの師匠・菰田氏は語るが、その道に入った時に、健太郎氏当人は「これしかない」と背水の陣だったという。
すぐに『スーツァン』に預けられるも開業2年目の勢いと繁忙に音を上げる。「クレイジーだよ! あんなに働くなんて」と建太郎氏。
「変わりたい、逃げたい、やらねばならぬ」の堂々巡りを断ち切るための四川留学を経て、大きく飛躍した建太郎氏が産み出した渾身のひと品はフカヒレの姿煮。
「いやぁ、美味しそうだ!」と相好を崩す建一氏の顔は、師匠であり父の顔だった。
この記事で紹介したお店
スーツァンレストラン陳/セルリアンタワー東急ホテル
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