山の手っ子に教えてあげたい、上野エリアが誇る極上グルメ13選

夏も終わりに近づいてきたけど、週末は美味しい店でキンと冷えたお酒が飲みたくなる。都内の東側に位置する、上野や浅草、立石や赤羽には美味しい老舗や名酒場がたくさんあり、週末に足を運ぶにはぴったりのエリア。

東京の粋な店を再発見に出かけよう。今回は上野のオススメ店13軒をご紹介!

肉以外の具は長ネギ、豆腐、白滝、椎茸、春菊。女将が作る自家製割り下は甘辛だけど後味爽やか

ビールとともに、老舗の肉焼き技術を堪能『江知勝』

湯島

宵の口から湯島の老舗で、冷えたビールとともに絶品すき焼。これ以上の幸せがあるだろうか。

湯島の天神様のすぐそばにある老舗すき焼き店『江知勝』。明治4年(1871年)の創業以来、脈々と受け継がれてきた肉焼きの技ゆえに、女将さんに一任できる店である。

まず、割り下を適量に注いだら、鍋半分に野菜や豆腐を並べる。割り下が沸騰し始めたらお肉を2枚広げて投入。この時、白滝の凝固剤に使われている石灰が肉を硬くするのを防ぐため、肉と白滝を遠ざけておく。「お肉が少しまだらにピンク色になったかな、くらいで裏返します。裏返したらすぐに召し上がってください」と、頃合いに声をかけてくれる。

このタイミングで肉を引き上げ、溶き卵につけて食べると、さすがの一言。フワッとほぐれ、新鮮な肉の味が口いっぱいに。幸せを約束してくれる店だ。

明治時代から続く珠玉の老舗すき焼『いし橋』

末広町

こちらも負けず劣らずの老舗店。肉屋として明治5年に創業し、すき焼きの提供は、同12年から。以来、愛されてきた老舗の美味はミシュランからも評価され、星を獲得している。

美味しさの理由はいくつもある。使用される黒毛和牛はもちろんA5だが、中でも飛び抜けて美味しいことから「トビ」と呼ばれるものであること。その脂は融点が低く、口に含むとゆるりとトロけ、コクある肉の味がグッと広がる。

その肉を受け止める割り下は、一子相伝のレシピで作られていること。上品な甘さで、肉に程よく絡み、肉の美味しさを引き立ててくれるのだ。さらにそれをくぐらせる溶き卵は、肉に負けないようにと2Lサイズ。そして、仲居さんが食べ手のスピードに合わせ、肉を一枚ずつ丁寧に焼いて供してくれるのだ。これで美味しくないわけがない。

肉鍋の王者は、やはりすき焼きだと実感させられる至極の味。ぜひ一度、食してみてほしい。

カツレツ ¥2,700

創業110年!とんかつ発祥の店『ぽん多本家』

御徒町

こちらも上野エリアでははずせない名店。創業明治38年の『ぽん多 本家』は、とんかつ発祥の店と呼ばれる老舗中の老舗。

宮内庁大膳寮で西洋料理を担当していた創業者の島田信二郎氏が、ドイツのウインナーシュニッツェル(子牛のカツレツ)をヒントに、日本人の味覚に合うポークカツレツを考案し、現在の「とんかつ」の原型を作った。

老舗洋食屋らしく「カツレツ」と呼ばれる、この店の特徴は、低温からじっくり時間をかけて揚げることでできる、上品な薄いきつね色と肉の断面の美しいピンク色。

先代から代替わりしても、肉を切り分けるのはずっと同じ番頭さんが担当している。確かな目利きで最良の肉質のロースを選び、熟練の技で掃除を行い、脂をおとした、中心部のその芯の赤身部分のみを使用。自家製ラードで低温から10分以上の時間をかけてじっくりと丁寧に揚げる。

東京一という呼び声が高いこの名品、ぜひ上野に訪れたならご賞味あれ。

温度の異なる鍋で揚げ、肉の旨みを閉じ込める『すぎ田』

蔵前

現在は二代目が腕をふるう蔵前の名店。温度の異なる鍋で丁寧に揚げるとんかつは絶品。中温で旨味を閉じ込め、低温で火を通す。最後に再び中温で油ぎれをよくする。

2015年ミシュランのビブグルマンに選ばれ、外国人客向けに英語メニューも置くようになった。アットホームな接客も人気の秘訣だろう。

土日は行列になるが、回転も速いのでご安心を。

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