2015.03.25
あの有名レストランのスタッフが薦める名店 〜ソムリエ 濵田真児(ケンゾー エステート)〜 Vol.1期待の新星!『ケンゾー エステート』濵田氏の修行レストラン
『コンラッド東京』の全サービス責任者であるメートル・ド・テルの小野寺 透氏が、次世代ソムリエとして全力でプッシュする濱田真児氏。彼が“修行”するレストランとは……?!
※現在こちらの店舗は閉店しております。
料理もお酒もお任せできる素晴らしい店
『BEIGE Alain Ducsse TOKYO』で先輩だった伊藤寿彦氏の店で、ワインだけでなくサービスとは何かということを学んだそう。今もいろいろ教えてもらいたくて月に1度は訪れている。
「日本酒、ビール、自然派ワイン、王道ワインまで揃えているんですよ。」と濵田氏が言うように、グラスワインは常時20種類ほど、ボトルもテーブルワインから5大シャトーのものまで取り揃えている。
料理も酒粕のベーコンや自家製パテ・ド・カンパーニュといった軽いものから、リブロースステーキやカスレなどしっかりしたものまでと幅広い。「原材料や下ごしらえにこだわっているので安心して食べられます。しかも26時までやっているので、1軒目にも2軒目にも使える」。
伊藤氏への絶大なる信頼から、ここではワインリストを見る人はほとんどいないそうだ。
濵田氏にとって料理も全てお任せできる貴重な存在なのである。
オープンキッチンでライブ感を楽しめる
「お店のコンセプトが好きなんです。料理への哲学もそうですが、合わせるワインも面白い」。ここは濵田氏の“また行きたい店リスト”で上位なのだと言う。「雰囲気がとても良いですよね。かっこつけられるけれど、張り切りすぎてない感じ。料理もワインも美味しく全くブレがない。」と語る。厨房が見渡せるカウンターが、濵田氏のスペシャルシート。用意されている皿に料理が盛られていく様子を目の当たりにすると期待が高まる。ライブ感を味わいながら食事するのは格別。コース料理のフィナーレを飾るのは「葉野菜のサラダ」。まさか最後にサラダが出てくるとは思わなかったそう。美味しさの中に驚きや楽しさがここにある、そこが人気の所以なのだろう。
※こちらの店舗は現在閉店しております。
銀座で深夜までワインに合う懐石料理が食べられる
銀座で深夜まできちんと食事ができる店は少ない。それが懐石料理で、さらにワインも豊富となると探すのはかなり困難である。
しかしながら『銀座 大野』のラストオーダーは平日は深夜2時、土日でも23時。ワインリストにはマニアックなものから五大シャトーのものまで揃っている。
濵田氏はワインと合う和食に行きたくなると、こちらに来ることが多いと言う。
「和食はベースである醤油・味噌等の調味料が醸造なので、そもそも調理法がワイン寄りなのです。懐石料理はフランス料理と似ていてワインが白、赤って進むようにメニューが構成されています。
だから和食とワインは相性が決して悪くはないはずです。しかもここはワインと合わせることを気にして味を決めているように感じます。」と聞くと、なるほど納得である。
きれいで優しいワインが多いので、ソムリエに委ねればワインを知らない人も楽しめる店だ。
マニアックなワインと体に優しい郷土料理
「ここはマニアックな無添加の自然派ワインのみ。おっ、何これって驚きのあるものが多くて非常に勉強になります。」と濵田氏。
好きなワインの名前をいくつか挙げると、ソムリエものってきてくれ、面白いものを出してくる。そのやりとりが楽しいそうだ。そんなワインに合わせた料理は化学調味料を一切使用していない郷土料理。
契約農家からの有機野菜、魚は九州天草から直送される天然もの、肉はすべてオーガニックミートといった体に優しい料理を提供している。
「一皿のポーションが大きいので前菜2つとメインで満腹になる。でもパテやパスタも美味しくて、つい頼んでしまいます」。シェフも気さくで話をしていて楽しいので、一人で立ち寄ってしまうそうだ。
気取らずに日常使いのビストロとして覚えておきたい。
記念日に行きたいと思う王道のフレンチ
濵田氏は初めて訪れた時に料理、サービスともに日本のフレンチで一番だと思ったそうだ。
1984年に東京にオープンしてから変わらずフランスの食文化を伝えてきた『トゥールダルジャン』は、クラシックでありながら常に進化を続けているグランメゾンである。
氏はフランス料理の伝統を重んじた一皿一皿に、これこそがフレンチだと感じたと言う。また、とにかくサービスが素晴らしいそう。氏はこちらが要求したことが本当にできるサービスこそが本物だと考える。
「例えば70人のパーティーで、このスピーチが終わるまでにワインを全員に用意してください、とお願いすると見事に揃っている。そういうことが『トゥールダルジャン』のサービスマンはできる。」のだと言う。
そのサービスがあるからこそ、最高の料理を最高と思えるのかもしれない。扉を開ければ日常を忘れさせてくれる世界観と料理がそこにある。
■プロフィール
はまだ しんご 1977年鹿児島生まれ。
大学時代に『オザミデヴァン』で働きながら23歳でソムリエの資格を取る。卒業後、『ラトリエ・ド・ジョエルロブション』に就職。『ベージュ アラン・デュカス東京』でソムリエを経験。外資系ホテルで語学とサービスを学びたいと『コンラッド東京』開業とともに転職。29歳でシニアソムリエの資格を取り、ソムリエチームのアシスタントヘッドソムリエを経て現職。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
2023.01.02
2016.06.03
2018.01.09
2021.10.07
2023.11.28
2023.11.25
2023.11.24
2020.01.04
2019.03.10
2016.09.17
2023.11.18
2023.11.19
2023.11.14
2023.11.16
2023.11.17
この記事へのコメント