朝晩の風に秋の気配を感じる今日この頃。東京の美食シーンにも新たな風が吹く。
旬の食材に心躍らせ、秋の夜長を彩るような注目の新店を厳選。大人を満たす至高の5軒を一挙にご紹介!
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高級割烹のごときアプローチの向こうでは、食感度の高い大人が杯を重ねている
ミシュランの三ツ星を獲得した日本料理店『明寂』や、名店出身の料理長の味を気の向くままに味わえる『寛心』など、東京のレストランシーンを牽引するグループが、注目の新店『実朴』を開いた。
肩肘張らずに料理に舌鼓を打てる、理想的な割烹だ。
丁寧な仕事が光る美味なる品々を割烹ならではのアラカルトで
先付・お椀・甘味(または酒肴)の3品、題して「実朴の3品」(¥3,500)こそ注文する必要があるが、それ以外はお造り、焼き物や揚げ物、小鍋に〆と、60品は優に超える品書きから心の赴くままにアラカルトで、という寸法。
澄んだ出汁の味わいが際立つ「お椀」。椀種はズワイガニ真丈と食感の良い生きくらげ。
ちなみに、21時以降は完全なるアラカルト対応。レストランに行き慣れた大人の心をくすぐる。
店を象徴する一品「実朴のポテトサラダ」(¥660)は、ソースも自家製と実に手がかかっている。
炭火で松笠焼きにした「甘鯛」¥1,980(2人前)。
日本料理の定番「黄身酢」をマヨネーズに見立てた「海老 黄身マヨ」¥990。
生姜醤油で味わう「鴨焼きロース」¥3,850。
厨房で陣頭指揮を執る若き料理長の坂本 將さんは、京都の名店『安久』のほか、鮨割烹でも修業を積んだ、生粋の和食料理人。
「実を尽くし、朴に生きる」という意味の店名にのっとり、飾り立てず、しかしひと工夫を忍ばせた真摯な品々と美酒で、温かくもてなしてくれる。
極限まで薄くまとわせた衣の中に、溢れんばかりの食材の旨みが
“日本でもっとも予約困難な串かつ店”としてつとに知られる、芦屋『串かつ あーぼん』。
マスターこと店主の長谷川 勤さんは、「串かつ」という極めて庶民的な料理に、日本料理のエッセンスを取り入れその価値を徹底的に高めた職人だ。いまや、毎月の予約開始日には日本全国から電話が殺到するほどだ。
そんな“あーぼん”のDNAを引き継ぐ『串かつ じゅーぼん』が、麻布十番に降臨した。関西には暖簾分けを許された店があるが、東京ではこちらが初。
ピカピカの銅鍋の前で串を揚げる料理長・藤本太郎さんは、『串かつ あーぼん』で長谷川さんの薫陶を受けた人物だ。
技術はもちろん、特注のパン粉や揚げ油のオランダ産ラードも同じものを使い、師匠譲りの味を届けることに心を砕く。
「活車海老」は、美しく揚がるように計算した串打ちもお見事。
揚げ鍋から引き上げる際に素早く回転させ、遠心力で油を切る技法は『串かつ あーぼん』譲りだ。
裏面だけに衣を付けた「しいたけ」。奇をてらわない串だけに、素材の持ち味が際立つ。
ブルーベリーソースを添えた「カマンベール」は、かじればとろけたチーズが溢れ出す。
油分を感じさせない衣を纏った食材は、蒸し料理のごとき軽やかさ。
どうやら“じゅーぼん”も、ほどなく予約困難になること確実だ。
多彩なパスタとハイエンドワインを求めて、毎夜大人が集う
青山・骨董通り沿いに立つ真新しいビルの上階に、スタイリッシュなイタリアン『Og』がオープンした。
シェフの小倉海斗さんは、惜しまれつつクローズした西麻布『K+』のシェフを経て、この店をオープン。
ピエモンテやトスカーナでの修業経験がある他、サローネグループでも副料理長を務めていただけに、新店らしからぬ安定感のある料理とホスピタリティは流石だ。
メニューはアラカルト。
とりわけ、パスタの種類が充実していて目移りするが、高い人気を誇る冷製パスタの他「迷ったら、ぜひこちらを」という小倉さんの自信作が「スパゲッティ アラビアータ」。
材料はにんにくとトマト缶、玉ねぎとシンプルながら深い旨みが感じられるソースが、小麦の風味豊かな「マンチーニ」のスパゲッティに絡む逸品。
その日の気分に寄り添ってくれるアラカルトで、深夜まで営業。わがままな大人のための新たな隠れ家だ。
洗練された純白の空間で、ガストロノミックな品々に浸る
店の名である『La Tradition』は、フランス語で「伝統」。思いがストレートに伝わってくるフランス料理店が誕生した。
シェフを務める栗田雄平さんは、乃木坂『レストラン FEU』のスーシェフを経て「レカン」グループへ。
最後の5年間は、1974年開店の名店『銀座レカン』の8代目料理長を務め、ミシュランの星をもたらした。華々しい経歴と実力を兼ね備えた人物だ。
伝統の料理×現代の感性に、食べ慣れたグルマンも唸る
新たなステージで取り組むのは、長い歴史の中で培われたレシピを生まれた背景や骨格は継承しながらも、現代の味覚や感性に合わせて再構築すること。
伝統的な調理法やソースも、輸送技術の進歩により食材の鮮度が大幅に向上し、調理器具も進化したいまだからこその“美味しさの正解”があるはず。
栗田さんは「“トラディショナルの現在地”たるレストランにしていきたい」と、自身の店への意気込みを語る。
新たなる名店の萌芽の予感に満ちる。
豪奢な邸宅を思わせる空間で、ラグジュアリーな逸品とワインを嗜む
白金台駅から程近い住宅街の一角にある、密やかな一軒家レストランの存在を知っている人はさほど多くないはずだ。
なぜなら、オープン以来会員制を貫いていたから。が、今年7月より一般ゲストの受け入れがスタートしたという朗報が。
その店、『THE ATLAS SINGS』は音楽、アート、そして食とワインに通じたオーナーの美意識で構成されている館。
店を訪れて味わえるのも自社で保有する白トリュフ、キャビア、フォアグラなどを使ったイノベーティブな料理や、ここでしか味わえないオリジナルワインなど、珠玉のラインナップと呼ぶにふさわしいものばかりだ。
一般のゲストが利用できるのは、1階。ピアノを囲むダイニングとテーブル席、バーカウンターで構成された空間には、特別な空気が漂う。
まずはショートコースから、または¥5,000〜のゲストバー利用で、世界観の一端に触れてみては。
系列ラウンジでアペロからの送迎サービスも!
白金高輪『THE ATLAS SINGS LOUNGE』は、白トリュフと焼き鳥が主役の姉妹店。
一般ゲストでも¥7,500でオールインクルーシブの利用が可能で、『THE ATLAS SINGS』の前後ならば送迎が付く。
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