A2:お店の人への態度が悪過ぎた。
私は趣があって、歴史を感じられるお店が好きだ。でも悟はあまり好きではないのか、最初から「大丈夫だった?」とか店主の前で聞くのは失礼だなと思っていた。
店主に対する態度だけではない。例えば、お互いの好きなタイプを聞いた時のこと。
「美帆ちゃんって、何かNGとかないの?」
「NGですか?」
「例えば、男性のこういうところが嫌いとか…」
「何だろう?強いて言うなら…男らしい人が好きです」
「男らしい人?」
「引っ張っていってくれるような人が好きですね。あと身長高い人がいいな」
ここまでは、普通の会話だったと思う。それに悟は身長が高いし、なるべく彼に当てはまるような、失礼のない会話を心がけたつもりだ。
「そうなんだ!」
「悟さんは?どういう人が好きなんですか?」
でもこの質問に対する返事で、彼の人間性が見えた気がする。
「僕は可愛らしい人かな。逆に、暗い感じの人は苦手かも、ネガティブなことばかり言ったり、人の悪口言ったりする人は嫌いなんだよね。あと自分より横幅がある人も無理かな」
私は、「好きな人はどんなタイプですか?」と聞いた。それに対して悟の口から出てきたのは、「嫌いなタイプ」だった。
しかも、結構手厳しい。本人はやんわり言っているつもりかもしれないけれど、言い方もキツい。何より、ノースリーブを着ている私の前で、女性の体型をジャッジするような発言をする神経を疑ってしまった。
「一緒にいて、楽しい人がいいですもんね」
「そうそう!美帆ちゃんは、明るい感じがしていいよね」
「嬉しいです」
食事の終盤になった頃。悟が、ふと私を見て気を使ってきてくれた。
「というか、美帆ちゃん寒くない?大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。ありがとう」
ノースリーブを着ていたのもあり、たしかに少し寒いなとは思った。でもそこまでではなかったので、特に気にはしていなかった。すると悟は、急に店主の方へ向き直り、不機嫌そうなトーンでオーダーし始めた。
「すみません、ちょっと女性が寒がっているので、温度を上げてもらえますか?風量も、もう少し緩やかにしてください」
― もう少し別の言い方があるのに…。
この悟の態度を見て、私は逆に気を使ってしまった。
「ありがとうございます。そんなに気を使わなくていいのに」
「ううん。美帆ちゃんが、風邪をひいたら大変だから」
「悟さんって、優しいんですね」
「いやいや。そもそも、ちょっと寒過ぎたよね」
最後の一言も、だいぶ余計だ。私にはとても優しい悟。でも、私以外への他人に対する態度がとても悪い。
そういう態度を見ていると、こちらも気分が悪くなるし、店主に申し訳なくなってくる。
― なんだかな…。
そう思っていると、悟が2軒目へ誘ってきた。
「この後、どうする?この店、若干話しにくいから、もう1軒どうかなと思って」
たしかにカウンター席で、私たち以外のお客さんもいないので、会話は筒抜けだ。話しにくいかもしれない。でも、今ここでわざわざ言わなくてもいい。
「この人とは、もう次はないな」そう確信してはいたけれど、険悪な空気のまま解散するのも大人げないと思い、その場をやり過ごすために2軒目へ行くことにした。しかし、店を出てからも悟の“言い訳”は止まらない。
「ご馳走さまでした」
「いえいえ。店、大丈夫だった?微妙だったらごめんね」
「全然ですよ!むしろ美味しかったです」
「本当に?次からはもう少し、店選び気をつけるね。次は、結構良い雰囲気の店だから」
私に対しては、とてもいい人だと思う。
ただ、他人への態度が気になる。
男女どちらでも当てはまると思うけれど、デート中は、意外に自分以外への態度を見ている。
店員さんだったり、タクシーの運転手さんだったり…そういう人たちへの態度に、本性が見える。
今回のデートで悟の他人に対する高圧的な態度を見て、色々気がついた私はすっかり冷めてしまった。
▶【Q】はこちら:デートで女性がノースリーブ。少し寒そうな時、男がすべき対応とは
▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟
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すぐに彼氏ができる女の特徴







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