「美味しい」しか言えない…を卒業したい。ワインを飲むときのコメント実例

美味しいとは感じているのに、何と表現したらいいのか分からない。ワインを飲んだ時に、そんな経験をしたことがある人もいるだろう。

ならば無理に言葉を出さず、プロの感性と語彙力に頼るのも一案。6つの代表的なスタイルを元に、その際のコメント実例を覚えよう。



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教えてくれたのは……

ワインディレクター・田邉公一氏


ソムリエコンクールでの全国優勝など、受賞歴多数。ワイン講師や飲食店・ワインショップのワインディレクターなど多方面で活躍。昨年10月に新著『THE STUDY OF WINE』を出版。

【フレッシュなスパークリング】
フローラルなアロマが華やか。お昼に乾杯したいフルーティさ!

「ゾーニン プロセッコ DOC スペシャル・キュヴェ ミレジマート 2024」

新鮮な果実味のフレッシュ感やジューシーさを表現すると良い


フレッシュに感じる理由は、基本的に熟成させず出荷するから。

イタリアのプロセッコがいい例で、タンクで二次発酵させるのが特徴です。熟成期間に生じる酵母由来のトーストやビスケットのような香りや複雑性はなく、爽快な味わいとなります。

酸も程良く昼飲みに最適。香りの華やかさとフルーティさを表現できるといいですね。

飲んだワインはこれ

「ゾーニン プロセッコ DOC スペシャル・キュヴェ ミレジマート 2024」


イタリア・ヴェネト州の「ゾーニン プロセッコ DOC スペシャル・キュヴェ ミレジマート 2024」はりんごや白い花のような香りがあり、前菜とも好相性。

― 編集部・里見の素人コメント例 ―

東カレ編集部員・里見


「一発目からやらかしました。だって美味しいんだもん……。でも、芸がない。土曜の朝から飲むのにいいお酒だということですね(違う)」

【深みのあるスパークリング】
エレガントでトーストの香りも。瓶内二次発酵の複雑性を感じるね

「グラハム・ベック ブリュット ブラン・ド・ブラン 2019」

瓶内二次発酵方式による複雑性を香りの段階で伝えられると格好いい


深みのあるスパークリングとは、主に瓶内二次発酵させているもの。シャンパーニュと同じ製法でフランチャコルタなどもそう。

瓶に酵母を加えて二次発酵させ、長期の熟成期間を経て販売します。瓶内二次発酵により発生する澱はアミノ酸を含み、それが旨みやトースト香を生む。

複雑で深みのある香りと味わいであると言えれば合格です。

飲んだワインはこれ

「グラハム・ベック ブリュット ブラン・ド・ブラン 2019」


「グラハム・ベック ブリュット ブラン・ド・ブラン 2019」は南アフリカを代表する高品質なスパークリングワイン。シャルドネ100%で複雑性もある。

― 編集部・里見の素人コメント例 ―

東カレ編集部員・里見


「シャンパーニュかと思ったら違いました。産地や製法を理解することが大事です。この熟成感が“いい誤解”を生むんですね」

【さわやかな白】
柑橘やハーブが香るから魚介の料理を合わせようか?

「サンセール パスカル・ジョリヴェ 2023」

ワインのフレーバーから料理を想起するという変化球


さわやかな白ワインを生み出すブドウ品種の代表格がソーヴィニヨン・ブラン。柑橘系のフルーツやハーブの香りが特徴です。

魚介と相性がいい品種でもあり、新鮮な魚や貝類の料理に柑橘を搾ったりハーブのニュアンスを加えたりするイメージで合わせられます。

まずはソーヴィニヨン・ブランとシーフード、と覚えると良いでしょう。

飲んだワインはこれ

「サンセール パスカル・ジョリヴェ 2023」


「サンセール パスカル・ジョリヴェ 2023」はハーブの香りとともにミネラル感もあり、魚介に寄り添う。10℃以下に冷やして飲むのがオススメ。

― 編集部・里見の素人コメント例 ―

東カレ編集部員・里見


「軽い口当たりでさわやかな味(ここまでは大体合っていた!?)。一方でつい言いがちな『すっきり』という言葉は凡庸でNGですね」

【豊潤な白】
冷たすぎずちょうどいい温度。飲むごとに心が豊かになっていく

「ケンダル ジャクソン ヴィントナーズ リザーヴ シャルドネ 2023」

樽熟成の特徴や温度、余韻を語れると“こなれた風”に


豊潤でまろやか、コクのある白ワインは木樽での熟成を経たタイプが多いのがポイント。その過程で出るバニラや香ばしいナッツの香り、まろやかさと酸味のなめらかさが特徴です。

適温は白ワインとしては高めの11℃を超えるくらい。「冷たすぎない温度」を指摘できると通感が出ます。

豊かな気持ちになる飲み心地まで言えると情緒的。

飲んだワインはこれ

「ケンダル ジャクソン ヴィントナーズ リザーヴ シャルドネ 2023」


アメリカ・ソノマの「ケンダル ジャクソン ヴィントナーズ リザーヴ シャルドネ 2023」は、南国の果実の香りと樽熟成による複雑味が魅力。

― 編集部・里見の素人コメント例 ―

東カレ編集部員・里見


「『サンセール パスカル・ジョリヴェ 2023』と比べると、こちらは断然濃厚で色気があります。東カレっぽい味、伝わる人には伝わるかな?(場所と人を選びましょう)」

【軽やかな赤】
シルキーなテクスチャーが心地良い。淡いルビーの外観も素敵

「インドミタ デュエット プレミアム ピノ ノワール 2024」

タンニンの繊細な印象を舌で捉えて言及できると上級者


グラスに注いだときに淡いルビーのような明るい色調になりやすい品種として有名なのがピノ・ノワール。赤い果実や花の香り、ほのかにスパイスのニュアンスも感じられます。

味わいの特徴としては、豊かな果実味とともにタンニンが緻密で口当たりがなめらか。この感覚を“シルキー”と表現すると慣れている感じがしますね。

飲んだワインはこれ

「インドミタ デュエット プレミアム ピノ ノワール 2024」


熟した赤いフルーツの香りがするチリの「インドミタ デュエット プレミアム ピノ ノワール 2024」。口径が広いブルゴーニュグラスで飲むのがベスト。

― 編集部・里見の素人コメント例 ―

東カレ編集部員・里見


「また言ってしまう、平凡ワード。パッと言葉が出ない時は外観に注目するといいんですね!これなら私でもすぐ言えそう」

【しっかりとした赤】
黒い果実やほのかな森の香り。都会にいるのに自然を感じる

「ロバート モンダヴィ カベルネソーヴィニョン プライベート セレクション 2023」

木樽熟成による凝縮した果実感、品種由来の特徴を覚えよう


軽やかな赤とは反対に、濃い色調になりやすい品種から主に造られます。

世界的に有名なのがカベルネ・ソーヴィニヨン。果皮からの色素、種子からのタンニンが多く渋さもあり、カシスなど黒い果実のアロマとしっかりした味わいが特徴。

木樽熟成に向き、品種由来の杉やシダの香りをほのかに感じることを表現すると手練れ感があります。

飲んだワインはこれ

「ロバート モンダヴィ カベルネソーヴィニョン プライベート セレクション 2023」


「ロバート モンダヴィ カベルネソーヴィニョン プライベート セレクション 2023」はカリフォルニア産で果実味とタンニンのバランスがよい。

― 編集部・里見の素人コメント例 ―

東カレ編集部員・里見


「最後にして一番ときめきました、『森の香り』。木樽熟成からこんなにエモいひと言が言えたら、イケている自分に酔いそうです」

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