Q1:マッチング後の初デートで、好感度が高かった男の言動は?
美香と最初にマッチした時、僕は相当舞い上がった。顔がすごくタイプだったし、直感ですごく「いいな」と思ったから。
そして何度かやり取りを終え、すぐに会うことになった僕たち。
初デートから気合を入れて、僕は恵比寿の『アーティショー』を予約した。
「初めまして、美香です」
身長は165cmくらいだろうか。すらっとした長い手脚に、僕の拳くらいしかないような小さな顔。
「初めまして、達也です。美香さん、すごい顔小さいですね」
思わずそう言ってしまうくらいだった。
カウンターでの食事は距離が近く、少し緊張したものの、ここの店の適度なワイガヤ感が、僕たちの会話を自然に盛り上げてくれる。
「美香さん、お住まい目黒でしたよね?」
「そうです。達也さんは、三宿でしたっけ?」
「はい。職場が渋谷で。美香さんは?」
「私は今、品川です」
美香は、IT関連の会社に勤めていると言っていたが、職種はエンジニアだという。
「そうなんですね!かっこいいっすね」
「ありがとうございます。達也さんもIT系ですよね?」
「そうなんですよ」
僕はエンジニアではなく広告営業のほうなので、ITといっても仕事内容は全然違う。しかし共通の話題は多くあり、とても心地よい。「フランス産セップ茸のムニエル」を食べながら、そんなことをしみじみ思っていた。
「失礼だったら申し訳ないのですが、美香さんみたいに華やかで話しやすい方がエンジニアって意外です」
「私、コツコツとひとりで作業するのが好きなんですよね。だからコミュ力高い営業職の方とか本当に尊敬します」
「いやいや、そっくりそのまま、お言葉お返しします!僕はひとりで細かい作業とかするのが苦手なので、尊敬します」
こんな話をしながら思わず二人で笑い合う。美香の笑顔がとても自然で、僕は心の底から「この子、すごく素敵でいいな」と思った。
なので食事が終盤に差し掛かると、僕は2軒目のことを考えていた。
「この後、まだお時間大丈夫ですか?良ければもう1軒どうですか?」
すると、美香が驚いた顔をしてこちらを見ている。その反応を見て、しまったと思う。
― 初回で2軒目に誘うのはまずかったかな…。
僕は慌てて言葉を足す。
「あの、変な意味じゃなくて。すごく楽しいので、もう少し一緒にいられたら嬉しいなと思ったんです。でも本当に、無理しなくて大丈夫なので」
美香は、こちらを見て微笑んだ。
「私も、まだもう少し一緒にいたいなと思ったので、嬉しいです。ぜひ行きましょう。どこがいいですか?」
「え?いいんですか?」
「もちろんです」
こうして、2軒目も非常に盛り上がり、次回のデートの日程もちゃんと決めてから解散した。
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