
渋谷駅から徒歩圏内だが、一転して静かな神泉。
事務所をこの街に構える小宮山雄飛さんによると、昨今お洒落感が増し、通な大人たちも訪れるようになったという。
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ナビゲートするのは……
ミュージシャン・小宮山雄飛
小誌ではおなじみ「ホフディラン」のキーボード&ヴォーカリスト。渋谷区生まれ、渋谷区育ちでも知られ、区の観光大使を務めている。肩書はCEO(チーフ“イート”オフィサー)。神泉駅から歩いて数十秒の場所に事務所を構えている。
ここ数年インバウンドをはじめ、多くのツーリストが各地から集まって賑わう渋谷駅周辺。
このエリア出身の小宮山さんは「その分、中心地で“大人たち”を迎えていた、お洒落で感度の高い店がついに、円山町を越えて、神泉側に増えてきた」と分析する。“大人たち”とは、生活圏内に渋谷駅があるビジネスマンで「池尻や代々木八幡あたりに暮らす人々も多い」。
そうした傾向は神泉に住む、あるいは働く地元民も「大歓迎!」でその結果、現地と同じイタリアンバールを目指した立ち飲みスタンドや、タイの激辛郷土料理を提供する屋台風レストランなど、通が好みそうな店に注目が集まっている。
そこで小宮山さんに「大人たちが日常的に通い、盛り上がっている5軒のハシゴ」プランを教えてもらった。
食通として多くの店を巡り、実感を率直に語ってきたクリエイターのセレクトゆえ、そのラインナップは間違いなく、美食と美酒の連続になる。辿れば、街のいまが明確に分かる。
【1軒目/17:00 START】イタリアのバールの雰囲気で手始めにアぺを楽しみたい
『hiyori LIQUOR STORE AND BAR』
小宮山さんが「最初の一杯」を嗜むバールは、神泉の人気イタリアン『アウレリオ』の姉妹店『hiyori LIQUOR STORE AND BAR』。
シンプルモダンな店内は立ち飲みで午前中から深夜まで通し営業。本場さながらにコーヒーもお酒も提供している。
スタッフ推奨のアぺは「アメリカーノ」と「カフェコレット」。
ともに蒸留酒の香味が胃を刺激して今夜の食事を美味しくする現地の定番で、飲めば確かにお腹が空いてくる。
店の奥にはナチュラルワインを並べるセラーもありボトルを購入できるだけでなく、抜栓料をプラスすれば店内で飲むことも。
居心地は良く、ご近所のひとり客が多いのも頷ける。
【2軒目/18:00】本格仕込みの料理と空間、そして、熱気。現地フランス・リヨンを彷彿とさせます
『ル・ブション・オガサワラ』
屋号にあるブションとはフランス・リヨンで一般的なビストロの呼び名。
『ル・ブション・オガサワラ』は2013年にオープンした人気店で、現在は2代目シェフ、佐藤雄大さんが腕を振るう。
豪快な料理の数々は、「本気ブイヤベース」など、創業当初から不変の名物ばかり。
コの字型カウンターに囲まれたオープンキッチンも相変わらず活気に溢れているが、「わちゃわちゃした感じはなく、落ち着いて楽しめる」と小宮山さん。
現地の大衆食堂らしい、賑やかさを再現しつつも、集まる大人たちは優雅で品がある。
今夜も序盤からゆったりと艶やかな泡酒と美味しい料理が味わえて、実にありがたい。
【3軒目/19:30】切りたての生ハムの上にふわっふわのチーズをON。ワインを存分に楽しみたい
『アリーナ ヴィーノ トラットリア』
「ちょっと飲みたい夜もガッツリごはんのときも、ふらっと入れて使い勝手の良さは抜群」
10年以上も前の開店当初から、小宮山さんが足繁く通うイタリアン『アリーナ ヴィーノ トラットリア』。
トリュフのパスタなど、目当てに訪れたくなる料理も多いが「絶対に頼むべき」という激賞メニューは「粉雪のようにチーズがたっぷりとかかる生ハム」。
すり下ろしたグラナ・パダーノのマイルドな塩気が熟成感のあるハムとよく合う。グラスワインはイタリアを中心にタイプ違いで常時12種をリストアップ。
ふたりで訪れた際は、何を言わずとも取り分けてサーブしてくれる気遣いも嬉しく、地元で愛されている。
【4軒目/21:30】タイ東北部イサーン地方のビシッと辛い現地の味をアテに、お酒を楽しむ
『タイ東北モーラム酒店』
店の目の前が駅という最高のロケーションにもかかわらず、抜け感のある外観が興趣を添える『タイ東北モーラム酒店』。
店内に入っても現地そのままの空気感で愉快だ。
タイの中でも特に辛いとされるイサーン地方の郷土料理をアレンジせず提供していて、プラーラーというバンコクではあまり使われない調味料を多用するのも現地流。
これは、魚を塩漬けにして作る発酵食品で、独特のコクがあり、代表的な料理「ソムタム」でもその香味は活かされている。
タイ料理好きなら誰もが知る青パパイヤのサラダもイサーン仕様は激辛。
「田舎のソムタム」¥850。辛さは調節可。
「酒を飲めるタイ料理」と小宮山さん。
かなり辛いが、旨みとコクがあり、あとを引く美味しさに、お酒が止まらなくなる。
【5軒目/22:30】地階に潜む異質な空間のバーにて、ディープな一杯を
『Beatcafe』
最後は渋谷方面に戻り、「最近ここに立ち寄ることが多い」と小宮山さんがいうロックバー『Beatcafe』へ。
なんとホフディランのツアーにも参加するプロドラマーの田中元尚さんがカウンターに立つ。
有名無名を問わず、来日ミュージシャンが足を運ぶことでも知られ、「お客さんの9割は外国人です」と田中さん。
「なんでか分からないですけど、みんな勝手に書いたり、貼ったりしていくんです」と笑うとおり、壁という壁に隙間なく落書きとステッカーが。
週末の深夜には爆音が体に響く空間に立錐の地もないほど人が押しかけることも。熱気で満ち溢れる店だ。
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