2025.03.24
1LDKの彼方 Vol.14◆前回までのあらすじ
亮太郎(28)と明里(30)は同棲中。結婚願望が強い明里の気持ちに答える形で、亮太郎も結婚を考え始めていた。
しかし、亮太郎が密かに明里の妹とやりとりをしていたことが明里にバレ、明里は部屋を飛び出してしまい…。
▶前回:「何もないって言われたけど…」彼氏が他の女と連絡を取っていたことが発覚。30歳女は思わず…
Vol.14 プロポーズ<亮太郎>
予定していたCMのロケが急にバラシになったことで、月曜日の今日は有休を取ることにした。
ここのところずっとすぐれない体調を回復させるのに、まさに必要としていた休み。昼過ぎになっても、俺は大きなベッドを独り占めしてゴロゴロしていた。
しかし、体は休息を求めているのに、パジャマにしているadidasのTシャツの裾をパタパタとあおぎ、まんじりともできずにいる。
寝付けないのは、5月も終わりに差し掛かり、梅雨らしさを帯びてきた湿気のせいというわけじゃない。
この広いベッドが。
床に脱ぎ捨てたままでも注意されない靴下が。
このガランとした部屋が。
ありありと明里の不在を物語っているからだ。
― 明里…。
ただ一心に明里のことを想いながら、俺はスマホでLINEを立ち上げる。
トークルームに残された明里からのメッセージは、1週間前から変わらずにそこにあった。
『亮太郎、昨日は急に飛び出してごめんね。
仕事が立て込んでるのもあって、ちょっとのあいだ菜奈の家でお世話になります。
心配しないでね』
何度も読んだそのメッセージ。
そして、右側に何個も残る緑色の『不在着信』の文字を確認すると、俺はまた枕に顔を埋めた。
― こんなことになるなんて、全く思ってなかった…。
妊娠したんじゃ仕方ないから結婚しようよとも受け取れる。 この先どうなるんだろう、来週が待ちきれない。
今5月末で、ティファニーを隠し持ってプロポーズするのは確かこの年のクリスマス。 まさか流産とかそんな辛い展開にならない事を願うばかり。
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