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1LDKの彼方 Vol.9

「既婚者や子持ちばかりで、肩身が狭い…」同窓会に参加した29歳女の本音

◆前回までのあらすじ

人一倍結婚願望が強い明里(29)は、年下の彼氏・亮太郎(27)と同棲中。

同棲を始めた当初のゴタゴタを乗り越えたばかりの今、大学時代の同窓会に参加することに。しかし、亮太郎は過去に同窓会に関するトラウマがあるのだった。

▶前回:「これ、捨ててもいいよね」彼氏のスニーカーコレクションを処分したがる女。イライラした男はつい…


Vol.9 焦り<明里>


「ひさしぶり〜!全然変わってないね!」

「元気!?懐かしいねぇ」

乾杯の挨拶が済むなり、赤坂のホテルのバンケットルームには明るい声が飛び交い始める。

今夜は、大学時代のゼミの同窓会だ。先生のご定年退職祝いを冠して行われた会ということもあり、会場は私の同級生だけに限ら......


この記事へのコメント

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No Name
同棲するならその先(近い将来) に結婚があると期待するのはごくごく普通な事だと思うし明里も形式的とは言え両親に会わせていたけれど、涼太郎は軽いノリで「俺ん家引っ越して来いよ、同棲しようぜ」的で深く考えてなかったという事ですね。 私なら同棲解消して別れを選ぶかもしれません。
2025/02/17 06:0343
No Name
明里の気持ち、痛いほど分かる。切ない…
2025/02/17 05:2035Comment Icon1
No Name
この男も女性の気持ち全く分かってないんだなぁ…
「今はまだ全然考えられないっていうか…そんなに焦らなくても良くない?」って傷口に塩塗るような事を今言わなくてもいいじゃないの。 これはショックだわ。
2025/02/17 05:4935
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1LDKの彼方

同棲。

それは、デートと結婚の間にあるグラデーションのような、恋人たちの甘い世界。

けれどそんな甘い世界は、少しでも気を抜けば、一瞬で残酷な世界へと表情を変える。

ふたりの距離が近づけば近づくほど、心は離れていく。そんな真実を浮かび上がらせる、残酷な恋の地獄にもなり得る──。

明里と亮太郎が住む1LDKの空間は、恋人たちの甘い世界となるか、それとも…。

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