2025.01.31
深夜まで飲んでタクシーはもう古い。今、朝時間を充実させる大人が増えている。
2025年こそは、大切な相手と一緒に「最高峰に贅沢な朝食」「心ときめくモーニング」を。感動を共有し、幸福感に満たされるはず。
1日を、大切な人とのいい朝食から始めよう。
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最近いいなと思っている彼から、意外な3回目の誘いがきた。
「『くろぎ』で朝ごはん食べない?」
豪華な夜のコースに密かに憧れていた和⾷店に朝⾷もあるとは。
シャンパンの乾杯から始まる土曜の朝デートはズルい。さらに泡を進ませるのはキャビアが山盛りのトーストだなんて、朝からサプライズが過ぎる。これは本気度も期待してしまう。
『銀座に志かわ』の食パンにエシレバターを塗り、店特注のフィンランド産キャビアを豪快にのせたトースト。近江牛のシャトーブリアンと茨城産「奥久慈卵」の厚焼きが名脇役。
店主・黒木 純さんが朝から腕を振るう!
「世界中を見ても、朝食にあれだけのキャビアをトーストにのせて食べているのはうちのお客さんだけだと思います」と店主の黒木 純さん。
温かな豆乳と湯葉で胃を温めたあと、その一枚はやってくる。
卓上にはかけ放題の大きなキャビア缶が鎮座。それはキャビアマイスターの黒木さんが、トーストのために作った塩分控えめのオリジナル缶だ。
つけ合わせは近江牛のシャトーブリアンの炭火焼きと、とことん豪華。タルタルは柴漬けとすぐき漬け入りで和食店ならではの仕上がりだ。
そして、コース込みのグラスシャンパンが並び、港区トーストが完成する。
黒木さんが選び抜いた朝の逸品。納豆や梅干しですら只物ではない
続くご飯のお供も並ではない。鯛かぶらや和牛のしぐれ煮が並び、それらで高級米「龍の瞳」を頬張る幸福といったら。
茨城のわら納豆「福よ来い」や大分の「黒川金右衛門マル金ファーム」の梅干しなど、黒木さんが多種を食べ比べ「一番美味しい」と思ったものを使用。
年に一日しか漁のない北海道産の稀少な巨大しじみを使った味噌汁は出汁が別格。宮崎産ヤイトガツオの炙りや炊いてから揚げた舞茸唐揚げなど、食べ応えある一品も並ぶ。
加えて卵かけごはん用にブランド卵を6種、干物は3種そろえる。干物や白米などは持ち帰り可。¥38,500~。
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朝から豪勢な理由について、「江戸時代の町民は薪代がかかるから米を炊くのは朝1回。だから朝食をとても大切にしていたそうです。その朝食文化を改めて表したかったですし、僕自身、白米が進むおかずを食べるのも作るのも好きで、一番暴れられるのが朝食でした(笑)」と黒木さん。
デザートには名物のかき氷が登場。
季節ごと変わり、写真は栗とほうじ茶のクリーム、胡桃、あんこが重なるかき氷。
その大胆さを体感する贅沢な朝活は、勝負デートとしても適応できるはず。
静かな銀座の朝。花椿通りを歩くふたりの目的が朝食とは、傍目には想像もつかないだろう。朝の秘め事のようで新鮮だ。
それも目指すのは「世界最高の朝食」と呼ばれる『銀座 稲葉』。妻は羽釜を見て期待を膨らませる。
目の前にはおかずが並ぶお膳と出汁巻き、明太子。魚沼産コシヒカリのおかわりが進む。「私、何杯目?」との笑みに、こちらが満足した。
料理人の美学が凝縮された凛々しい和食に背筋が伸びる
元は伊勢志摩「アマネム」の総料理長だった店主の稲葉正信さん。その時の朝食は、大手海外メディアから“世界一”と称されたほど好評だった。
「日本料理の基本はお米のはずで、一番表現できるのは朝食だと思っています」との考えがあり、朝食に焦点を当てた店を作れるのなら東京に戻ろうと思っていたとか。
目指したのは、ホテル時代のさらに上をいく、全品が本当に出来立ての朝食だった。
主役は目の前で炊きあげる魚沼産コシヒカリ。羽釜の蓋を開けると湯気と同時に甘い米の香りが漂い、カウンター席から歓声が上がる。
艶々の白米に味噌汁、漬物、6種のおかずが並ぶお膳は誰もが惹かれる直球の和朝食だ。
次にその場でライブ感満載に焼かれる出汁巻きはジュワっと出汁が溢れる逸品で食欲が増幅。
「6杯は食べないとうちは制覇できないですよ」と稲葉さんが言うのも冗談ではなく、最高記録は10杯。
鯛刺しを鯛茶漬けにしたり、削りたての鰹節を卵かけごはんにかけたり、カスタマイズは無限だ。
満腹からの昼寝案件なので、親しい相手と行くくらいがちょうどよいだろう。
料理上手で食通な彼女は、絶対にここの朝食を気に入ると思った。大将が選び抜いた日本各地の美味が結集するからだ。
予約困難店『鮨 心白』の1階で、金土だけ『刻々』として朝食を提供していると話しただけで彼女は興味津々だった。
まず、富士山の伏流水の白湯に始まり、栃木の磨宝卵、和歌山の梅ボーイズの梅、山形の齋藤みつばち、淡路島の塩etc.
「これ最高!うちでお取り寄せしたい!」
予想通り、隣で興奮。ここは日本の食材の博覧会なのだ。
北海道から沖縄までの美味が一堂に会する、奇跡の朝時間
口に入るのは、店主の石田大樹さんが日本各地で出合い、感動した食材の数々。「会ったことがある人のものだけです」と石田さん。
食材探求の旅に出るようになって10年。トマトの生育リズムを完全に捉えて育てる三重の生産者や、自身の地元・愛媛で奈良漬を作る80代の酒造女将など、彼らの話や姿は料理人の心をくすぐるものだった。
そうして集めた美味しい理由が明確な食材が、朝、恵比寿に集結する。
梅干し、なめ茸、納豆、目玉焼きなど、品目は誰もが昔から知るもので、だからこそ歴然とした違いに驚く。
「磨宝卵」など3種を用意
例えば卵かけごはん用の放し飼い名古屋コーチンの殻はカッチリ硬く、簡単には割れないため専用の大理石が置かれている。
食べればプリップリの白身の味の濃さに気づくはずだ。
三重県産大豆を店で納豆に
納豆は三重県多気郡から納豆に適する大豆を仕入れた自家製で、食感に輪郭があり噛めば豆の豊かな風味が広がる。
それらが炊きたての宮城県産「かぐや姫」を進ませるのは言わずもがな。鮨職人こその水分量がなす米の噛み心地も最高だ。
沖縄のジョンさんのヨーグルト
「沖縄のジョンさんのチーズ屋『The Cheese Guy』のヨーグルト」と栃木産洋梨、山形「齋藤みつばち」のハチミツ。
とき鮭のはらこを自家製いくらに
北海道産とき鮭のはらこを取り寄せ、出汁と醤油で漬けている。
秋限定の恵みなので毎年9~11月のみの提供。
朝食のレベルの高さから、「今度は夜にお鮨を食べに来たいな」とねだられるのは、あしからず。
▶このほか:名店育ちの新鋭が“食堂”を開業!今年注目の店4選
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